阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

小笠原のサンゴ密漁船への対応について外務委員会で質問

2014年11月12日 17時32分50秒 | 政治

 来週にも衆議院が解散される雰囲気になってきました。

 消費税増税の延期を理由とした解散。これはアベノミクスの失敗を認めたということに他なりません。民主党政権が大きな犠牲を払って決めた消費税増税をスタート地点にできたのは安倍政権にとって非常にラッキーなことだったと思います。しかし、ここで逃げてしまうと再び増税を決断する代償は、次の次の選挙で自民党が払うことになりそうです。首相の専権事項である解散権ですが『野党の準備ができる前に』というのが本当の理由なのでしょうか。ここまで党利党略の解散を行うとは、『伝家の宝刀』も地に落ちた感じがします。

 さて、今日は外務委員会で小笠原における赤サンゴの密漁問題に関して質問しました。私は10年以上前に小笠原の海に潜った経験がありますが、その美しさには感動するばかりでした。ところが、中国の密漁船は数百年もかけて育ったサンゴ礁を根こそぎ破壊し、それが非常に高値で売買されているとのこと。日本として断固たる対応で、このような暴挙は阻止しなくてはなりません。

小笠原のサンゴ密漁船への対応について外務委員会で質問 衆議院インターネットTV(11月12日) 

 今日は外務委員会の質問でしたから、密漁者の背後にいると推測される国際犯罪組織について、また、このような問題への対応を有利に進めるための国際社会に対するメディア戦略、イメージ戦略なども含めた日本政府の対応の在り方についてなどを厳しく質問しました。今日の答弁で明らかになったことは、どのようなメカニズムで密漁が行われ、サンゴが販売されているのか、そのメカニズムを調べる担当省庁が決まっておらず、全く究明されていないないことでした。海上保安庁が答弁しましたが、そもそも情報収集能力に限界があります。違法採取したサンゴは洋上でマフィア組織と思われる集団との販売交渉が行われているとの説をもとに、違法採取・販売が行われるメカニズムについても質問しましたが、全く把握していないことに驚きました。中止を求める交渉を優位に展開するための国際社会に向けたメディア戦略も機能していません。省庁を超えた今回のようなケースでは解決に向けての政治のリーダーシップが不可欠ですが、安倍政権にはその意志が極めて乏しいことが明らかになりました。

 この問題を解決する意志を中国側も持っているのであれば、そのための情報収集力を向上させるため、海上保安庁、水産庁を自衛隊がサポートしても外交問題にならないはずです。その情報をもとに中国側とも協力して貴重な自然を破壊する犯罪集団の動きを止めることは国益のみならず、地球益を守ることにもつながるはずなのですが…。

 このような問題への抑止力として罰則を重くする法案も出されるようですが、衆議院が解散されると廃案になってしまいます。党利党略の解散戦略は、日本を守る意志とはかけ離れた発想で考えられたようです。






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