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阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や平和構築活動、趣味や日常生活についてメッセージを発信します。

中国で感じたこと

2009年12月14日 23時59分44秒 | 政治
 皆さん、こんばんは。13日夜、中国から帰国しました。

 キヤノン株式会社に在籍していた時、中国への複写機の輸出を担当していました。中国には10回ぐらい行っていますが、北京はちょうど20年前の12月上旬に出張で行って以来でした。

 中国はこの20年間に大きな経済発展を遂げましたが、同時に、都市と地方の経済格差は拡大し、ウイグルやチベット自治区には深刻な人権問題も存在していると私は感じています。限られた時間でしたが、議員外交の在り方を探る貴重なチャンス。また、中国共産党と民主党の政党間外交の機会でもあります。さらに、中国は建国60周年を迎え、民主党は政権交代を果たした記念すべき年。明日を担う中国共産党の若手とできる限り意見交換をして、日中の相互理解につなげたい。そんな思いで参加しました。

 人民銀行で経済政策について意見を交換したり、軍事施設を訪問した他、胡錦濤国家主席とも対面するなど、貴重な経験をさせていただきました。その中で一番心を動かされたのは、障害を持った子供たちの芸術団を訪問した時のことです。

 視覚障害を持った子供たちが楽器や歌に思いを託し、口が利けない、耳が聞こえない子どもたちは、踊りや表情に思いを託す。そんな子供たちのコラボレーションで演じられた京劇や「千手観音」、また様々な演舞には本当に感動しました。

 この芸術団は、北京パラリンピックの開会式で演じたり、世界中で公演し「ユネスコ平和芸術家」に指定されるなど、高い評価を受けています。障害を持っているがゆえに、それを前向きに乗り越えようとする力が人の心を動かすのですね。私がこれまで見た芸術の中でも最高レベルの感動でした。あまりにも心の琴線にふれたので、涙があふれそうになり、こらえるのに必死でした。でも、まわりの人たちも同じ表情で涙を流しているのを見て、こらえることができなくなりました。こんなことは、1993年4月、カンボジアでの仲間だった国連ボランティアの中田厚仁さんが射殺され、ご両親が庭の桜の一枝を持ってきたのを見た時以来かもしれません。

 カンボジアで障害を持った子供たちに音楽を教える学校を支援していたことが
ありますが、自立につなげるのは簡単なことではありませんでした。しかし、障害があるからこそ、アーティストとしての才能が輝く可能性があるとすれば、それを後押しするのも政治の役割だと思います。

 最後に、胡錦濤国家主席の印象は、強烈なオーラを持った指導者というよりも、究極の調整型リーダーのように思えました。動乱期をリードした毛沢東のようなカリスマから、13億を統治する上で必要な全体の調整型にリーダーの資質が移りつつあるというのが、握手した数秒間の個人的な印象です。


 写真:中国障害者芸術団の「千手観音」リードダンサーで先生の麗華さんと。中国では大変なスターだそうです。


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