阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

NGOの方々の切羽詰まった思い

2009年11月14日 01時25分37秒 | 政治

 ここ数日、日頃は近くでは接する機会のない、高い地位におられる方々のお話を聞く機会がありました。中国共産党中央対外連絡部・王家瑞部長、京セラ名誉会長・稲盛和夫氏、そして在位20年を迎えられた天皇陛下です。明日はさらにオバマ大統領の演説会に参加できることになりました!

 一方で、アフガニスタンやビルマに対する人権侵害を監視し、現場でのプロジェクトや、綿密な情報収集を通して日本政府の政策に活かそうとしているNGOの方々とも意見交換を続けています。

 昨日はJⅤC(日本国際ボランティアセンター)に出かけてお話を伺い、今日は議員会館に来てくださったビルマ情報ネットワークの秋元由紀さん、そしてヒューマンライツウォッチの土井香苗さんと意見交換をしました。

 政治家として一番大切にすべき視点は、弱い立場の方々の直接の声であり、また、そんな方々の現場の思いを伝えてくださる方々の声です。国会議員になると、現場に行く時間は、どうしても制約を受けます。従ってNGOの方々などから現場の声を聞くことは特に大切だと思います。私は、自分自身がNGOで活動経験があるだけに、彼らの情報が、どれほどの価値があるのか、どれほどのリスクを超えて収集されたものなのか、想像することができます。私は机の上だけで作られた情報よりも、彼らの声を信用します。
 
 秋元由紀さんは、天然ガスを輸送するパイプラインの建設に伴う人権侵害からビルマの少数民族の人権を守るため、弁護士として米国の大企業(ユノカル社)を訴訟する原告団の一員として活躍。勝利に導きました。(2005年、ユノカル社が原告側に賠償金約3000万ドルを支払う形で和解)その後「メコンウォッチ」に参加。今は「ビルマ情報ネットワーク」のディレクターとしても、ビルマ関連の情報提供をしています。

 土井香苗さんは、大学生の時、史上最年少で弁護士試験に合格し、その後アフリカで一番新しい独立国エリトリアに行き、法務大臣に直談判して法律作りに参画したそうです。私が国会の秘書をしていた頃、彼女もまた国会を走り回っていました。弁護士としての激務の一方、アフガニスタン難民が日本政府に受け入れられるよう、国会議員に向けて働きかけていました。現在は、国際NGO・ヒューマンライツウォッチのディレクターとして東京事務所を立ち上げ、世界各国の人権問題への監視、アドボカシー(政策提言)を行っています。

 何て勇気のある生き方でしょう! 私も彼女たちの生き方に感銘を受け、ウォッチを続けてきましたが、ようやく今、彼女たちの問題意識を国会につなぐ役割を果たせるようになりました!

 今日は主にビルマでの問題を説明に来てくれたおふたりは、新たな人権侵害を生む可能性を持った別のパイプライン計画にも危惧を抱いていました。また、来年に行われる総選挙が、アウンサンスーチー氏率いるNLDを排除するなど軍政の一方的な都合で実施され、国際社会が誤った援助を再開することを本当に心配していました。アフガニスタンへの日本の支援が、住民間の新たな憎しみを生み出す可能性があってはならないと、不安に感じていました。世界の片隅にいる弱い立場の人々を何とか救いたいと切羽詰まった思いで駆け回っている人たちの声に、私たち国会議員は無関心であってはなりません。

 せっかく外務委員会に選んで頂いたのですから、私も、できる限りのことをしなくては。できる限り早い時期に一般質疑をさせて頂くことを想定し、そのための準備をしています。アフガンの民生支援への提案も踏まえ、国会で質していきたいと
思います。

 そんなわけで、今夜も未だ議員会館で仕事をしています。毎日毎日12時過ぎまで議員会館にいる人は私ぐらいかもしれません。でも、NGOの方々が切羽詰まった思いで渡してくださった資料。しっかり読まなくては帰れません。


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