阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

日本・メコン首脳会議と晩餐会

2009年11月06日 23時59分54秒 | 政治
 東南アジアのメコン川流域の5ヶ国と日本の首脳が将来のビジョンについて話し合う「日本・メコン首脳会議」が行われました。東アジア共同体構想を提唱している鳩山首相は、メコン流域5ヶ国(ベトナム、タイ、カンボジア、ラオス、ビルマ)は、その構想の成否の鍵を握る地域と位置付け、3年間で5000億円以上の支援を表明しました。

 会議の後、迎賓館で鳩山首相主催の晩餐会が行われました。招かれた国会議員は与野党の幹部クラスの約20人ほどだったのですが、新人議員の私も招待されました。岡田外務大臣が声をかけてくださったとのことです。国連ボランティアとしてカンボジアで活動していた1992年、自民党新人議員として視察に来られた岡田外相と意見交換する機会がありましたが、その時の印象もあったのだと思います。

 迎賓館での晩餐会は多くても年に1~2回しか行われないそうです。岡田外相自身も初めての参加とのこと。本当に貴重な機会を頂いたものです。

 絢爛豪華で気品のある館内は、あえて例えれば、サンクトペテルブルグのエルミタージュ美術館の内部のように見えました。私たちは、ミニオーケストラがクラッシック音楽や、日本、そしてアジアの曲を演奏する中、芸術作品のように美しく彩られた和食、そして各種ワインを頂きました。

 私は、タイ首相官邸の事務総長代理として延べ17人の首相に仕えたPrada Nenbamroong氏と隣席になり、会話を愉しみました。「もっともオーラを感じた首相は?」との問いには、立場上答えることは難しいようでしたが、質問を世界のリーダーに広げた時、即座に出てきたのは、マレーシアのマハティール首相でした。
実は、私の予想と完全に一致していたので大変興味深く、話が弾みました。

 マハティール首相といえば、ヤシ油やスズの生産以外目立った産業がなかったマレーシアを東南アジア屈指の産業先進国に発展させた卓越したリーダーです。欧米中心の世界秩序を批判し、「ルック・イースト(日本に学べ)」と、日本企業の生産性や日本人の勤勉さを高く評価してくださった親日家でもあります。マハティール首相は1990年、東アジア共同体構想を提唱し、「日本こそが、そのリーダーになるべき」とまで訴えたのですが、肝心の日本政府は米国の顔色を伺うあまり、かくもありがたい提言を黙殺、貴重なチャンスを逃しました。今、「環境」を旗印に、東アジア共同体構想を掲げる鳩山首相の晩餐会でこのような会話が弾むとは!本当に感慨深いひとときでした。

  
 写真:アビシット首相(タイ)と。ちょっと顔が赤いですね。私。


阪口直人政治活動ホームページ
阪口直人国際協力活動ホームページ

ブログ「もうひとりの阪口直人」