子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2015年J2リーグ第2節 札幌 VS 長崎【0:1】

2015年03月15日 21時48分10秒 | サッカーあれこれ
昨季岐阜で結果を残したナザリトと,代表と海外での実績も充分の稲本が新たに入り,開幕節ではその二人が見事に結果を残し,勝ち点3を奪って勝負の年をスタートした札幌。
ホーム開幕戦でもその勢いを証明してくれれば,詰めかけた1万8千人を超える観客が,シーズンを通してのサポーターになってくれる可能性も高かったであろう一戦はしかし,メンバーが替わったにも拘わらず札幌の地力が昨年とそれ程変わらない場所にいる,という過酷な現実を露呈した試合となった。

そんなことを口走ってしまう理由は,何と言ってもDF陣の質の低さだ。
奈良が去って福森が入り,4枚から3枚に変わった最終ラインの不安定さは,開幕節で見せられた福森の凡ミスからの失点で分かってはいたのだが,それにしても酷いものだった。
失点シーンでの相手FWについた際の背後のマーキングの技術はもとより,トップに入るボールに対する読みの甘さ,セカンドボールへの出足の遅さ,奪いに行ったときのフォローに如実に表れていた運動量の少なさ。どれを取っても長崎の方が1枚も2枚も上のレヴェルを行っていた。

ナザリトと都倉という,久しぶりに2トップの連携を観たくなるような組み合わせは,一方で中盤の組み立てを省略したロングボール主体の攻撃になる危険性を孕んでいるものだったが,それならそうでトップ下の選手を,常にどちらかの背後のカバーに付かせるような布陣を取るべきだった。しかし肝心の宮澤は,いつの間にか貰っていた2枚のイエローカードで,後半開始早々に静かにピッチを去ってしまったとあっては,試合の体裁を整えられる訳もなかった。
ことキックに関しては高校生よりも技術がない,と言われても反論できなかったであろうGKのク・ソンユンや,そもそも基本的なところでボールを動かすことはおろか,自らのポジションを決めることすらも出来なかった両サイドの前と石井の臆病さは,プロとは言えない水準だった。自ら負けを認めるかのように肩を落としていなくなった宮澤も含めて,守備の出来る中盤選手の発掘も,DFの立て直しに匹敵する重要度を持っている。

まだ屋外は寒いにせよ,幸い次戦もホームで闘うことが出来る。90分を通じて一度も主導権を握ることが出来なかった今日の悔しさを晴らすようなファイトを見せない限り,始まったばかりのリーグ戦の灯は早々に消えてしまう可能性がある。高かったシーズンシートの料金に見合った楽しみを,何とか1年を通じて提供してくれと,今は祈るばかりだ。


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