子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2014年ブラジルW杯アジア地区予選グループB 日本VSオーストラリア【1:1】祝!本大会出場!!!

2013年06月04日 22時23分45秒 | サッカーあれこれ
日本の最初の選手交替が,攻撃的な選手ではなく,センターバックの「栗原」だと知った時,嫌な予感がした。既に相当鈍くなっていた選手たちの脚が,「ザッケローニの選択はこのまま逃げ切りを図ることだ」と選手たちが理解した瞬間に,より一層止まる危険性が高まったからだ。
スコアレスのままドローを狙う,という消極的な戦法も,W杯予選という結果のみを求められる試合においては,監督の選択肢の中にあるのは当然だ。だが,今日の相手はオーストラリア。いまだにドイツW杯での,あの信じられない逆転劇が脳裏から離れない日本のサッカーファンにとっては,最後の5分間におけるあの圧力が,埼玉スタジアムで蘇ることこそ,もっとも目にしたくない光景だったはずだ。
そんな悪い予感は,交替からたった3分後に,右サイドを破った相手が上げたクロスに,内田の足が届かなかった瞬間に的中してしまう。ふわふわと上がったボールは,川島の手をすり抜け,測ったようにサイドネットに吸い込まれてしまったのだ。

アディショナルタイム(ロスタイムに比べると,3倍良い響きだ)に入り,本田が打ったミドルシュートによって奪ったCKから,自ら入れた速いクロスが相手のハンドを誘い,それを主審が見逃さずに「ハンド」を取った,信じられないほど素晴らしい判断がなければ,ドイツの悲劇は新たに「埼玉の悲劇」として生まれ変わっていたかもしれない。

長友は覇気のないプレーに終始し,ボランチの二人はたとえチームが本大会に行けたとしても同行することは叶わないだろうというレヴェルの緩慢なプレーを繰り返した。川島はブルガリア戦の不調を引き摺ったままだったし,前田と岡崎はいないに等しかった。
本田はボールは収めたが,最終の精度と正確な判断と積極性に欠け,大黒柱と言うには物足りなかった。唯一人,香川だけが相変わらず「ひとつ多い」プレーが多かったにも拘わらず,プレミアレヴェルの「魅せる」ループと,GKを超えて本田に合わせたどんぴしゃのクロスでサポーターを唸らせた。

だがチーム全体のレヴェルは,予選開始直後に比べて間違いなく下がっている。コンビネーションの精度,全体の運動量とスピード感,サイドを崩すアイデアに,リスクを背負って前に飛び込む勇気。そのどれもが足りないチームが本大会前に蘇生するには,新しい血の導入が欠かせない。FWとGK,そして何よりボランチの競争なくして前進はないと思われる。
コンフェデレーションズカップには,J1上位チームの選手および得点王争いをしている上位選手のうち,若手を最低2人は同行させて,本大会に備えて欲しい。レギュラー偏重主義のザックを変えることが出来るかどうか,この1年間は協会幹部の力量の見せ場でもある。


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