ある年の8月の終わりに富士山に登った。
これは「ふじやま」と言って、誰でもが知っている日本一の富士山とは違い、別名「新湯富士」と呼ばれ、栃木県、奥塩原にある。
1180mの低い山だがトロイデ型の小さな活火山になっている。
ゆっくり登って降りるまで3時間くらいのコースだが目的は花の写真を撮るためだった。
塩原の新湯温泉に車を止めて、登った。
新湯温泉は塩原温泉郷の中の一つで、日塩紅葉ライン沿いの温泉地。
硫黄の臭いが立ちこめ、山肌から煙がモコモコと出ているような小さな温泉地で、標高は1000mとなっている。
だから高低差は200m弱しかない。
塩原自然研究路はコースがいくつかあるが、この日は温泉(ゆせん)神社への石段を登り、分岐点で富士山方面を選んだ。
硫黄の臭いがする中、15分くらい登ると「新湯爆裂噴火口跡」という噴煙展望台があった。
ここが唯一の展望場所で、後はずっと林の中を歩いた。
あっという間に山頂に着き、ここからはヨシ沼まで下り、沼を一周して新湯温泉に戻った。
-------- 目的の花の写真 --------
[アケボノソウ]
東京、埼玉県などではレッドリストに入っているらしい。
[キツリフネ]
ツリフネソウが群生していた中にポツリと黄色のものがあった。
[ツリフネソウ]
[オクモミジハグマ]
一番上の花は3個つくらしいが、終わりかけだったので確認できなかった。
[シシウド]
ぼけ気味の写真のため幻想的に見える。
[オトギリソウ]
兄が弟を切ってしまったという伝説がある花、薬草。
[ミヤマアキノキリンソウ]
同じような花がたくさんあるので、少し自信が無い。
[レンゲショウマ]
この花を見つけたときは飛び上がるほど嬉しかった。
[サワギキョウ]
水辺や湿地に生えるので「ヨシ沼」に咲いていた。
この他にも名前の分からない花がたくさん咲いていた。