映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

グッドウィルハンティング  マットデイモン

2011-05-01 06:16:45 | 映画(洋画 99年以前)
マットデイモン「ラウンダーズ」を久々見たら、その前の「グッドウィルハンティング」見たくなった。この映画大好きです。インテリと落ちこぼれの狭間でさまよう男を演じさせたら、マットデイモンは天下一品。清掃係なのに数学の天才という設定がぞくっとさせた。



ボストンのMIT(マサチューセッツ工科大学)が舞台。教室でランボー教授ことステラン・スカルゲールド「みんな誰も解けないだろう」とばかりに数学の問題を出す。教授はフィールズ賞受賞の数学の権威である。主人公ウィルことマット・デイモンは、大学構内で清掃員をしている。彼は清掃の途中で黒板に書いてある数学の問題を見つける。人目を盗んで黒板に書かれた難解な数学の証明問題をこっそり解く。

その解答を見て驚く教授。正答だった。一体誰が解いたのかと学生たちに問いかけても誰も答えない。再度出題者の教授は同じように問題をだす。廊下を通りかかると問題を解いている少年がいる。マットだ。声をかけると逃げて行った。清掃員のようだ。また正答だった。助手と驚く教授だ。
マットは地元の遊び仲間のベン・アフレックらとつるんで、札付きのように遊んでいる。不良同士ケンカも絶えない。仲間と傷害事件を起こしてしまい拘置される。その後、マットの正体を知った教授が彼の身柄を引き受ける。週2回研究室で勉強し、さらに週1回セラピーを受けることを条件に。

マットは研究室で数学の難問をあっさり解いていく。しかし、教授に紹介されたセラピストたちを完全にバカにしてしまう。孤児で里親に虐待された過去を送った彼は心を開かない。教授は大学時代の親友ことロビン・ウィリアムスをたずねる。そして嫌がるロビンを説得し、マットと対面させた。だがマットは変わらない。ロビンの研究室にかかっていた絵を見てからかう。彼の亡き妻を侮辱するような言葉を口にした瞬間、ロビンは激怒してマットを追い出す。それでも翌週マットと再び会う。公園のベンチで、自分の想いをマットに語る。今までと違ってマットは黙ってロビンの言葉を聞くが。。。



まずはマットデイモン扮する主人公の恐るべき潜在能力を示す逸話を出す。見ているとぞくぞくしてくる。酒場でハーバードの学生を論破する場面はなかなか痛快だ。でもその彼は性格がひねくれきっている。素直になれない。自分を引き立ててくれる教授の言うこともきかない。そんな話が続く。
この映画をはじめとした初期のマットデイモンの作品は傑作が多い。どれも特殊な若者をうまく演じている。

数学の問題は一瞬解析の問題のように見えるが、答えは行列式だ。それも一般解のようではなく、具体的な数字が書いてある。どこがどういう風に難しいのかよくわからないが、フェルマーの定理を証明するような雰囲気の話ではない。そのあとでまた行列式が出てきて、固有値らしき記号が出てきた。まあむきになってその式を分析するようなことでないのは事実だ。

むしろハーバードの学生と議論するときに、歴史に関する知識をひけらす場面が出てくる。その場面は「レインマン」のダスティンホフマンが超能力のように記憶力を発揮する場面に連想させる。「ソーシャルネットワーク」の主人公が早口でしゃべりまくるシーンにも通じるものだ。本当にこんなにすごい人が目の前に出てきたらびっくりするんだろうなあ。

天才に会う衝撃というものってあると思う。この手の映画のおもしろさはそういう天才の性格破壊を示すところである。そんなギャップって見ていておもしろい。


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