映画とライフデザイン

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映画「生きちゃった」仲野大賀&石井裕也

2021-05-24 22:58:27 | 映画(日本 2019年以降主演男性)
映画「生きちゃった」は2020年公開


久々の石井裕也監督作品茜色に焼かれるは良かった。監督の前作「生きちゃった」は不義理して見ていないのに気づき、DVDで見てみる。映画のポスターでの仲野大賀の泣き面がなんかイヤな感じだったので、スルーしたが、意外にイケる。

作品情報によれば「香港国際映画祭(HKIFFS)と中国のHeaven Picturesが共同出資し、各映画製作者に同じ予算が割り当てられ、「至上の愛」をテーマに映画製作の「原点回帰」を探求するというコンセプトのもと、アジアの名だたる監督たちが各々映画作りを行う。」
見たらわかるが、低予算映画である。それでも、映画を愛する石井裕也組というべき俳優陣が集まっている。

主演作が続く仲野大賀に加えて、ここのところ活躍が目立つ若葉竜也や元AKBの大島優子がメインキャストで、脇役陣も地味に揃っている。幼稚園児の娘がいる幸せな家庭が、妻の不倫がきっかけで一気に崩壊して、夫婦共々転落していく姿を描く。捨てられた男という意味では泣く子はいねえがと設定が類似している。夫の方もズタボロだが、妻の大島優子の役がめちゃくちゃ支離滅裂なイヤな最低女である。


幼馴染の厚久(仲野太賀)と武田(若葉竜也)。そして奈津美(大島優子)。学生時代から3人はいつも一緒に過ごしてきた。そして、ふたりの男はひとりの女性を愛した。30歳になった今、厚久と奈津美は結婚し、5歳の娘がいる。ささやかな暮らし、それなりの生活。


だがある日、厚久が会社を早退して家に帰ると、奈津美が見知らぬ男と肌を重ねていた。その日を境に厚久と奈津美、武田の歪んでいた関係が動き出す。そして待ち構えていたのは壮絶な運命だった。(作品情報より)

⒈仲野大賀
泣く子はいねぇがでは、生まれたばかりの娘がいるのに、酒飲んでの醜態で妻に愛想を尽かされる役であった。今回は、可愛い5才の娘がいるのに妻に不倫されて別れる役だ。せっかく可愛い妻をめとったのに逃げられるという意味では共通している。本当にムカつく話なのに、ともにその妻に対して、えらい剣幕で怒ったりはしない。


本当はもっと言いたいことあるんだろうけど言えない。自分だけが悪いんじゃない。「何だお前」と最低の女どもに言いたいところだろう。でもしない。そういうキャラに合っている。ただ、どっちにしても「本当のこと言えたためしがない」という仲野大賀の役柄に感情流入してしまうなあ。

最後に向けては一世一代の勝負に挑むということでは「泣く子はいねえが」に似ている。

⒉大島優子
ちょっと前までAKBのクイーンだった訳で、今もってもファンだって大勢いると思う。でもそんなに活躍していないよね。最近よくいるかわいい若奥さんモードを出していたのに一気にエロモードだ。30すぎて女優に軸足置くなら仕方ないだろう。いつプライド潰されて脱ぐのかな?


ただ、この大島優子が演じるこの役柄は最低の女だ。自分が不倫している姿を見られてもあんたが悪いとばかり開き直る。そして、その浮気男と一緒になるのだ。でも、この男はまともに働かない。そうなると、きわどい女を売る世界に向かうのだ。

それにしても、最近の映画はすぐ風俗系に女を落とし込む。尾野真千子はキャバ嬢やったと思えば、今度は口で奉仕する風俗嬢だ。大島優子もホテトル嬢、生活のために口で奉仕もする。おいおい日本の女みんなそっち系になっているみたいだな。

⒊意外な伏兵
ストーリーはよくあるダメ男落ち込みパターンにのめり込むだけかと思ったら、意外な伏兵を石井裕也は映画に放つ。麻薬に狂ったことがある仲野大賀の兄役だ。映画を見ている時、マジに是枝監督かと思った。ソックリである。

最後までそう思ったけど、韓国人のようだ。だからセリフ話さなかったんだね。兄が起こす事件で転機を迎えて、その後もう一度ターニングポイントをつくる。露骨なシーンは作らず最悪の場面を連発する

90分強に簡潔にまとめた中でも、意外性を詰め込んで驚かせてくれた。

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