映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

川の底からこんにちは  満島ひかり

2011-03-16 19:44:59 | 映画(日本 2000年以降主演女性)
地震のあと初めて見た映画はなかなか面白い映画であった。
「川の底からこんにちは」は普通のOLが父親の病気で田舎のしじみ工場を継いでしまうという話である。夫の浮気による三角関係や継母と娘の人間関係の妙も面白いが、しじみ工場で働く従業員のパフォーマンスが実に楽しい。満島ひかりはなかなかの好演、今風で若いのに良く頑張っている。



上京して5年目の主人公こと満島ひかりは、職場の上司こと遠藤雅と付き合っている。バツイチで小さい娘がいる男であった。ある休日、3人で行った動物園でプロポーズされるが、主人公は戸惑う。そのとき、主人公の叔父から、主人公の父が肝臓がんで入院したと電話が入る。一人娘の満島ひかりは実家のしじみ工場を継ぐよう求められるが、あっさり断った。
ところが、その話を聞いた彼氏は会社を辞め、主人公の故郷で彼の連れ子と一緒に暮らしたいと言い出す。満島ひかりは彼氏とその娘を連れ、実家に帰る。父親の病状は最悪であった。叔父は暖かく二人を迎える。しかし、父が社長であるしじみ工場の従業員のおばちゃんたちは、駆け落ちして故郷を離れた満島ひかりを無視する。しかも、彼氏が工場で働く主人公の幼なじみと浮気をしてしまうのである。そんな悪い状況が続いたあとで、満島ひかりは開き直ってしまうが。。。



コメディと考えてもいいような雰囲気を持つ。本当に楽しい。
それもしじみ工場のおばさんたちと古参の経理担当のパフォーマンスが傑作だからだ。日本人はこういう古参社員からのいじめのストーリー展開が大好きだ。新しい社長を徹底的にいじめる古参社員はどこでも出てくる。でも今回はそのいじめ役をいじめ役にとどまらせない。コミカルな動きだけでなく、しじみ工場の社歌を歌わせる。この社歌が実におもしろい。歌も歌詞も、歌う姿もなんて面白いのであろう。
そんな中一生懸命這い上がろうとする満島ひかりには応援歌を歌ってあげたいような気がした。
映画を見て気持ちが何か晴れやかになるような気がした。
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地震直後から2

2011-03-16 18:46:17 | Weblog
3月12日
前日は全然だめだった電車に乗って会社に向かうことにした。
京浜東北線は通るという話を信じて駅にいった。ホームには電車があった。すいていた。座れた。
みな昨日のことがあるので、動くかどうか半信半疑だったのであろう。
しばらくして安全の確認が取れたとのことで動き出した。超のろのろ運転である。
ある駅で大量に乗車してきた。ものすごい数である。この電車で座れたのはラッキーだが、いつものように本を読む気がしない。地震のあと、読書量が極度に減った。

会社があるビルが立ち入り禁止にしていて、今日も事務所に入れないことがわかった。
それなので、ショールームに行くのか迷った。千葉駅近くにある営業所は幸いビルの機能が生きているらしい。そこへ向かった。
総武線の乗車にあたって、一回待った。最初は乗れなかった。

営業所に着くと、自分と同じように支店に入れないメンバーがいた。
11日は女性2人が上司の家に泊ったらしい。いずれの女子社員も東京在住だ。途中まで向かってあきらめて泊めたらしい。そのうちの一人の家は断水で、シャワーも浴びれなかったらしい。
こういうことが起こるのだ。逆に転勤が決まって名古屋に異動になる人間が、家さがしにたまたま11日行って地震にあった。一晩泊って12日東海道新幹線は普通に動いていて、むしろ自分より早く千葉駅に着いた。新幹線は強いなあ。
いろいろな仕事上不都合の情報がたくさん入ってきた。これだけの地震だけに仕方がない。
でも気持ちがだんだん憂鬱になっていった。

そうしているうちに本社から通達があった。6時過ぎに停電の可能性があるので電車がなくなるから、早く帰宅するようにと。。
昨日の二の舞は御免と早く帰った。疲れてきた。
そしてテレビを繰り返して見て、地震の凄まじさにあっと驚いた。どんなに強い家に住んでいても、津波に飲まれたらどうしようもないのだ。悲劇だ!

13日は停電が止まり、機能が復活した事務所へ行った。
会社近くのショッピングセンターはまた休みになった。どうしても気持ちが晴れない。
つらい気持が続く。浦安の街を歩いた。普段きれいな街が最悪の状態だ。新興国のように土煙が舞い上がっている。液状化で泥水が地下から上がり、水が蒸発して泥だけが残る。至る所でインフラ復旧の工事をしている。道路はガタガタで、家の外構は80%以上壊滅と信じられない凄い光景だ。
ディズニーランド復活には当分時間がかかるであろう。
早めに家に帰った。
テレビを見るとまたしんどい画面が続く。そうしたあと計画停電の実施決定の映像が映ってきた。
菅直人首相のスピーチの後、東電社長が話をした。決まったようだ。
でもさいたま市というだけでよくわからない。困ったなあ。と思ったが面倒くさくなって寝た。

翌朝14日あっと驚いた。
埼玉、千葉から東京への交通が遮断されているのである。
埼京線は動くという情報もあったが、信用できない。京浜東北が赤羽までしか行っていない。
総武線は動いていないし、京葉線も運休絶望的だ。
こんな絶望的な状況は生まれて初めてだ。
会社メンバーに早朝から連絡をして、通勤不可能ということで浦和の事務所に出社することにした。
携帯電話では通話不可能になるので、普通の事務所から電話連絡しないと難しいと判断した。
歩いて浦和の会社に向かった。以前の自分が通ったところだ。
会社に向かうとき、国道17号線は大渋滞だった。自転車に乗って通勤する人が多い。
歩道をびゅんびゅんとばして自転車が走る。光景は中国の出社状況と一緒だ。
千葉と比較すると、埼玉はあまり大きな影響を受けていない。埼玉の支店は埼京線が結局通り、埼玉居住者も多いせいか、出社率は高かった。浦和で昼飯に行こうとしたら、食事するところは3分の2程度は空いていた。浦和伊勢丹、コルソは休み、イトーヨーカ堂にはたぶん食料を求めてか行列ができていた。ドラッグストアではトイレットペーパーを求める行列もある。
予想外の光景である。うーん。。。。
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地震直後から1

2011-03-16 05:44:52 | Weblog
地震が起きてから、喪失感でブログ更新できなかった。
昨日の帰りの電車、誰もがパワーを失っているように感じた。

3月11日2時46分ころは千葉の事務所で会議を開いていた。会議をしているのは8人

突如として、地震が来た。
揺れはじめた一瞬は、いつもの地震かという感じだった。
ビル内の地震が来たことを知らせる放送が鳴りはじまった。しずまらない。
座っていた我々も揺れのあまりの大きさに机の下へ入った。
それでもしずまらない。場内の緊急放送が再度鳴りつづける。何だこの揺れは。
こんなに長い地震を感じたのは初めてだ。恐怖を感じた。
停電になった。ビル十数階であるから、揺れも強い。いったん静かになった。
ビルの管理室より館内放送で「至急ビルの外へ出るように」と指示があった。
会議室からフロアー自席に戻り、あわてて階段を降りて行った。
フロアのキャビネットが崩れ、引き出しが飛び出し、机上の書類が落ちていた。

外へ出た。携帯はもうかからなくなった。
自宅はどうなっているのか?心配になった。
同じビルに入っている別の会社ではヘルメットをかぶっているような人もいる。
同じビルの人たちがビルの駐車場に回った。自分のビルは海から近い。外は液状化も始まっていた。
そんな時妻よりメールが来た。ほっとした。
その駐車場へいってしばらくして余震が来た。これも大きい。ただ、外に出ていたのでビルの中ほどきつい感じ方ではなかった。津波警報があるので移動の指示が来た。当然だろう。

移動した駐車場にフロアにいた社員約50人と一緒に移動した。
その場を出るときは、もう一度戻ると思ってワイシャツ姿で飛び出した社員もいた。
自分はとりあえず降りるときにコートとカバンは持って出た。
どうやら事務所へはもう戻れなくなっているようだ。電車も通っていない模様。
とあればいったん帰すしかない。区分けして帰した。
でもその時は帰れない人が出てくるとは夢にも思わなかった。

事務の責任者が停電で暗闇の階段を上がっていった。地震発生時に空きっぱなしになっていた表エントランスを閉め降りてきて、車で一緒に埼玉へ帰ることにした。技術の責任者も同じさいたまだ。3人で帰る。
車を走らせると、大渋滞が始まっていた。全く進まなかった。途中給油所があった。
今思うと給油できたのはラッキーだった。
ラジオでは地震の大きさを告げる放送が続いていた。思った以上に大きい地震のようだ。
結局さいたまに帰るまでになんと8時間かかった。
途中、帰宅困難で徒歩で帰ろうとする人たちを数多く見つけた。松戸のあたりで国道6号線に入った。
11時をはるかに過ぎていた。6号線上には疲れ果てて、路上に座り込む人をたくさん見つけた。女性も多い。家に帰ると1時半くらい。テレビ画面ではラジオではわからない光景が次から次に散見された。
でも寝た。

しかし、翌朝テレビで見た津波が町を飲み込む光景にはあっと驚いた。
そのまま会社に向かった。


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