映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

マイ・ボディガード デンゼル・ワシントン

2010-02-21 21:26:11 | 映画(洋画:2000年以降主演男性)
デンゼル・ワシントンは好きな俳優の一人である。前の日に「オブセッション」を観たとき、主演の黒人男性が金融会社の重役を演じていた。そのこと自体ずいぶん変わったなあと思った。もともと黒人の演じる役はもっと低いレベルの役が多かった。この地位の改善にはシドニー・ポワチエはもとより近年ではデンゼル・ワシントンの存在が大きい。彼の作品は80%は観た。でも常に現役で多作の彼の作品でいくつか抜けているものがあった。トニースコット監督「マイ・ボディガード」もその一つである。

米軍で16年間特殊任務についていたデンゼルワシントンは独り身で怠惰な酒びたりの生活をおくっていた。そんな彼に旧友クリストファー・ウォーケンからメキシコでの子供のボディガードの話が来た。メキシコでは誘拐事件が多発していた。そのため富裕層は子供を誘拐から守るため住み込みのボディガードを雇っていた。
小学校に通う少女は非常に利発で、大人びた発言をデンゼルワシントンに投げかけてきた。最初はなまいきな子供と思っていたが、次第に情が移り、水泳大会出場のための特訓をしたりして二人の間の信頼関係が深まっていた。
ところが、ピアノ教室のお習い事に向かった際、デンゼルは警察のパトロールカーと不審な車に囲まれる。はっと気がつくと彼らは少女をさらおうとしていた。デンゼルは独りで抵抗するが銃弾に倒れる。逃げた娘も誘拐されてしまうが。。。。。



意図的だと思うが、途中目を伏せたくなる残虐な画面になるとトニースコット監督は目をちかちかさせる画面を多用する。ちょっと苦手な動きである。この映画はかなりむごい場面が多い。しかもカメラはメキシコの暗部に入っていく。仕方ないかもしれない。極悪人たちが住み着くメキシコの暗部はものすごい場所だ。「スラムドックミリオネア」のインドのスラム街や「ツォツイ」の南アフリカのスラム街と同様である。雰囲気は北アフリカのカスバのイメージもある。おそらくはこういう場所って世界中に残っているのであろう。

「トラフィック」やいろんな映画でとらえられるメキシコは犯罪の棲家というイメージが強い。西部劇でも同様だ。実際そうなのであろう。メキシコ警察も腐敗しているのであろうか?裏の組織と手を組んでかなり悪いことをやる。「ロス市警」が映画で常に悪くいわれるのと同じだ。映画を観ている限りは怖くてメキシコは行けない。本場の「メキシコ料理」本当は食べたいんだけれど。。。

いつもどおりデンゼル・ワシントンは安定している。ここでは相手への復讐ですごい残虐な行為をしたりしている。私生活では非常にまじめと伝えられる彼は比較的まじめな役をやることが多い。しかしオスカー主演賞の「トレーニングデイ」では極悪の警察官を演じた。優しい顔も時おり見せるが、そのあくの強いノリがここでも強かった。
あとは子役のうまさが光る。若くして大女優の貫禄を持っているところが末恐ろしい気がする。

一つだけあれっと思う場面があった。今から25年ほど前にジェフ・ブリッジス主演で「カリブの熱い夜」という映画があった。画像と音楽の調和がよく好きな映画だった。そのときバックに流れたクラシカルギターをベースにした曲が途中極悪人たちが誘拐の下見に現われる場面で使われていた。突如なつかしくなった。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

愛についてのキンゼイレポート リーアム・ニーソン

2010-02-21 21:17:51 | 映画(洋画:2000年以降主演男性)
中学生のころ性に目覚めてきて、男女の秘め事に関する本をずいぶんと読んだ。その中に「キンゼイ」という名が確かにたくさん出てきた気がする。「キンゼイリポート」という名も聞いたことがある。でも詳細は知らなかった。名前からしてそういう性のドキュメンタリーだと思っていたら、どうやらリーアム・ニーソンとローラ・リニーによる夫婦の物語だという。そういう観点でみた。



清教徒である大学教授のもとに生まれたアルフレッド・キンゼイことリーアムニーソンは父の教える大学で工学を学びエンジニアになるように父から期待されていた。しかし、虫に興味を持つ彼は父に反抗して別の大学で生物学を専攻することになった。関心のあることだけに、集中して学んで大学教員の道を歩むことになった。そんなときキンゼイは男女間の性の問題に関心を持つことになる。大学の教え子だった妻のローラ・リニーとの性の関係に関して当初うまくいかないこともきっかけであった。世間一般で言われている性の常識が本当にそうなのかを彼は不特定多数にインタビューをすることにより、サンプルを集めようとするが。。。。

このレポートが発表されたのは1948年とのこと。戦後間もない時期である。この時期の映画を観てもまったく性に関することはタブーであることはわかる。まさに革新的なレポートであったろう。実践的に性のことを語るために、スワッピングまがいのかなり大胆な生活をしたようだ。あまり深くは映画で語られないが、かなり変態に近い変わり者だたのかもしれない。

変態的な匂いをさせてもおかしくないところを、そうでなく観てしまうように仕向けるのが、夫婦二人の演技であろう。リーアム・ニーソンは妙に情熱的である。ロックフェラー財団から研究のお金を引き出させたのだからキンゼイはたいしたもの。性の研究への情熱が彼の演技で伝わる。この役は肌にあっている気がする。ローラ・リニーはいつもどうりの普通のアメリカの奥さんを演じる。彼女がいるからこそ、変態映画にならなかったという印象だ。この間「私がクマにキレタ理由」でマンハッタンのセレブ夫人を演じていた。それはそれでいいけれど、彼女はこの奥様のような優しい女性が似合う。

でもこの映画で驚いたのが、男性のあそこを丸出しにしてしまうこと。いまは女性のヘアよりも男性のあそこの方がうるさいと聞くけどよく通るなあ。「シンドラーのリスト」もそういうシーンがあったけど、あの映画とはちがうカラーだからね。同じく主演であるりーアム・ニーソンの念力か??
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする