映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

グッバイガール リチャード・ドレイファス

2010-02-24 08:05:46 | 映画(洋画 89年以前)
スピルバーグ映画の常連リチャード・ドレイファスが1978年にオスカー主演賞をもらった作品である。売れない舞台役者とダンサーがひょんなことから同居生活をはじめるコメディ?舞台劇のように演技がしっかりしている。室内撮影中心で夫婦で演技を競い合うような映画であった。

娘が一人いる女性ダンサーであるマーシャ・メイソンはある日恋人が家を出て行ったことに気づく。いい役がついたので一人で暮らしたいとの話。いつも彼女は男に同じ理由で逃げられる。不動産屋からは早く出て行ってくれといわれる。どうもアパートの権利を誰かに売ったようだ。寝耳に水の彼女はうろたえる。そんな時深夜に来客がある。彼は出て行った男を呼びだす。「そういう人はいない。」と彼女は言う。来客はどうやら彼からアパートの権利を買ったようだ。深夜でしかも外は雨が降っているので家に入れろと食い下がるので、家に入れる。ちょっと変わった男だ。しかし、家を出ようにも金がない。その上彼女は街で引ったくりにあってしまう。無一文同然の彼女はやむなくその男との共同生活をすることを承諾するが。。。。

娘はいるが、ほぼ二人劇といった展開。脚本の二ール・サイモンが、当時妻だったマーシャ・メイソンの存在をクローズアップするような話の展開だ。演技はうまいと思うのだが、舞台劇なら良くても、映画としてはものたりない。

でもおもしろいシーンがいくつかある。
ダンサーとして盛りの過ぎている彼女が、職がなく日本車「スバル」のコンパニオンをやるシーン。リチャードと娘がモーターショーを見学に来るが、二人の姿をみて彼女はしどろもどろ。彼女を日本語で日本人が酷評する場面がある。なぜか日本人ビジネスマンが出てきて日本語のセリフをしゃべる。やばいと思ったリチャードが「あのコンパニオンの説明いいね。大口の注文するから」というと日本人二人が手のひら返したように喜ぶという画面。いかにもアメリカ人にとって「日本人はビジネスの亡者」の印象が強いことを示しているようでおもしろい。最近のトヨタ騒動もその流れか?

音楽はデイブ・クルージンが担当。いつものように軽快なフュージョン音楽である。当時は日本でもフュージョン一色だった。今聞いても色あせていない。最後のテーマソングも軽快なフュージョンと思ったら、ボーカルが聞こえてくる。
あれ聞き覚えのある声だ。
しばらく考えてわかった。「ブレッド」じゃないかと。
70年代の前半非常にソフトなサウンドで一世を風靡した。「イフ」や「ベイビー・アイム・ウォンチュー」なんて歌はいまでもテレビを観ているとバックでかかってくる。どうやらリードヴォーカルだったデイヴィッド・ゲイツがソロで歌っている「グッバイガール」のテーマ曲のようだ。調べると末期の南沙織も歌っているらしい。これは記憶になかった。ネットで調べたらそのジャケットが出てきた。のちの亭主篠山紀信が写した美しい姿であった。
コメント
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