Don't Let Me Down

日々の雑感、引用。
言葉とイメージと音から喚起されるもの。

20年が経って;中上健次の夏

2012-08-03 10:59:05 | 日記

別冊太陽として中上健次特集号が刊行された(ぼくはまだ見ていないが)


☆ Amazon内容紹介;

熊野の「路地」をトポスとして、「紀州サーガ」と呼ばれる濃密で重層的な作品群を創出した稀有なる作家。過剰なエネルギーを蕩尽するように疾走した生涯と文学の軌跡。没後20年保存版。


☆ 平凡社 ‏@heibonshatoday

別冊太陽『中上健次』。監修=高澤秀次、執筆=柄谷行人、松浦寿輝、安藤礼二、野谷文昭、斎藤環、前田塁、津島佑子、リービ英雄、宇多喜代子、イヴ・ジマーマン、丹野清和、川村湊、青山真治、丸川哲史、山本ひろ子、藤井貞和、辻本雄一、紀和鏡、中上紀、菅啓次郎、大塚英志、池田雄一、佐藤康智。






中上健次について書かれた文章を読むのもいいけれど、中上健次の著書自体を読む方がいい。

むかし読んだひとも、もういちど。





★ 朝の光が濃い影をつくっていた。影の先がいましがた降り立ったばかりの駅を囲う鉄柵にかかっていた。体と共に影が微かに動くのを見て、胸をつかれたように顔を上げた。鉄柵の脇に緑の葉を繁らせ白いつぼみをつけた木があった。

   ―中上健次:『地の果て 至上の時』









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