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江戸前 生(き)そばを考える

2011年02月25日 23時20分43秒 | 日本の食文化

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江戸時代にそば切りと云はれる新しい食文化が根付き、現代まで発展を続け沢山の人々に愛されていますが、そのそば切りについて私なりの思いを述べて見たいと思います。

皆様ご存知のとおりそば切りには、更科系と藪系との流れがございます

更科系は蕎麦の実の中心にある真白な部分を製粉し、藪系は殻も実も一緒に製粉したものです。

いわゆる田舎そばと云われるのはこの藪系に近いものです。

更科系の粉は一粒の実から少量の粉しか取れません又香りもほのかな香りで、ざる、もりなどの付け汁が美味しく頂けます。

藪系は香りが強く温かい汁と相性がよいです。

製麺の方法も江戸っ子の粋が感じられように山芋、アク、鶏卵等など使用せず、純粋な自然な水だけで素早く練り上げ、いわゆる寝かせたり、醗酵させずにそば切りしたら、短時間で茹で上げ、付け汁もあまり付けずに薫りを大切にして素早く戴きます。

このように西洋のスパゲッテイ、ラーメン、うどんと違い醗酵を待たず一切の濁りの無い純粋性を重んじた製麺の方法です。

舌で味を感じるより薫り、色、雰囲気を大切にした日本の精神性が伺えます。