ICF-SW100S, ICF-SW07 本体のアンテナ端子に印加されている電圧を測定しました。
同じ時期の SONY 製品ですがアンテナの互換性がないことが分かります。
ICF-SW100S は付属の電界型 Active Antenna への電圧が本体電池そのまま 3.0V が架かっています。
こちらはモノラルのミニ・プラグです。
ICF-SW07 は付属の磁界型の同調 Loop Antenna への電圧ですがステレオ・ミニ・プラグで 2 回路あります。
ミニ・ジャックの中間端子へはバリキャップへの給電として周波数に応じて電圧が変化します。サービス・マニュアルの回路図には SW Frequency Control Voltage とあります。
例えば 2500kHz だと 1.3V 程度ですが 21000kHz になると 20V もの電圧が架かります。
ラジオ本体の電池は 3V なので DC-DC インバータ コンバータでラジオ本体で昇圧しています。
ミニ・ジャック先端の端子にも、DC 電圧が架かっていて、本体側の回路図には、同調 Loop Antenna との Antenna Maching Switch と書かれています。Loop Antenna Control Box は ICF-SW100S と違うのが Loop Antenna Control Box には別個に内装電池があります。Loop Antenna Control Box に内装電池はあるけどスイッチは無く、このミニジャックをラジオ本体に挿したら自動的に同調アンテナのスイッチが入るシステムがここにあるようです。かつ Loop Antenna からラジオ本体への高周波入力もここが兼ねていると思われます。
ICF-SW07 はとても凝ったシステムと思います。ただ同調のための電圧は設定されたバンド毎の Default 電圧となっていて "Q" は低く設定されていると想像します。
これらのラジオに純正ではないアンテナを繋ぐなら直流遮断のコンデンサは必須ですね。
特に ICF-SW07 はステレオ・ミニ・プラグを使用して 2 回路両方の直流遮断が必要です。
エアバリコンに置き換えると見た目にも分かりやすいですね、右に回しきると羽が抜け容量が最低になり、高い周波数域となる。
AN-LP1も同様なことをコントローラーで行っているのかと、回路図にらめっこしていました。
ループアンテナ基部のアンテナボードにバリキャップが4個、コントロールボックスから出ている3極プラグでコントロールしているようで、単純にBPFを切り替えているだけではないようです。
小型ラジオに受信周波数でRF同調を自動で取る回路付加するとは、いかにもSONYらしい発想かなと思いますが・・・なぜ発展させなかったのか！ラジオと切り離し、アンテナだけでも生命を繋いで欲しかったですね。
電波竿さんのブログに長い間、私の釈迦に説法に回答無くて、ちょっとイジケています
さて気を取り直して、
私も先ほど AN-LP2 の回路図を眺めていました。小さい割に凄いです。DC-DC コンバータを内装していろんなことをやっています。なんだか Nu:Tekt の回路図を思い出しました。
このアンテナと本体の絶妙な連携操作は私の想像を超えた凄いものがあると確信しました。
私が数えただけで IC が 19個, TR は何と 116個使っていました。
半導体パーツの数は半端ないのにあの小ささ、当時の SONY には頭が下がります。
AN-LP1 にも多様性と言う意味で長所がいっぱいありそうですね。
仰せの様にまだまだ発展の余地余力を感じる当時の SONY, 現代まで発展していたら凄い受信機が出来たんでしょう。
もし続けていたらこれらの技術が発展し活かされていたんだと思います。
なんだかんだ、余計な出来事もあり吹っ飛んでいる模様です。
もう立ち直りました