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日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

説得の難しさ

2005年09月28日 | 家電製品にかかわること
大前研一さんのブログ『ニュースの視点』9月27日付の記事(「事業を成功に導く、正しいリーダーシップ術」)に次の一文があります。

「人を説得して同じ方向を向かせるのは難しい。若い人は別ですが、35歳を過ぎて説得しなければならないような人はギブアップしたほうがいいでしょう。

 私も30数年コンサルティングをやっていますが、説得しなければならない人が説得に応じた経験はほとんどありません。そのような人は説得しているときだけ分かったような顔をして、3日後には、またもとに戻ってしまうのです」

これは耳の痛い指摘ですね。たしかに私(たち)は、他人の自分に対する指摘を「攻撃」ととらえて、内省するよりも、自分の痛いところを衝いた相手を批判できる理由を探そうとします。

本来なら、たとえそれが本当に相手による攻撃であっても、「攻撃」と感じるのは、自分にやましいところがあるからなのですけど。

「批判を歓迎する」と言うのは容易いけど、それを実践するのは難しいですね。でも、一つでも多く、自分の痛いところを衝いた相手を批判するのではなく、その衝かれた点について内省できればと思います。

嫌いな人を無理に好きになる必要はないし、避けられるのなら避けてもいいのではと私は思うこともあります。でも、嫌いな人を心の中で批判・攻撃していて一番不幸になるのは自分です。


ところで、この大前さんの記事は興味深いことも言っています。ソニーの再生の試みについて。「日産は車をつくればいいから比較的再生は簡単だった。しかしソニーは多くの種類の商品の中でどれを捨てどれに集中すべきか、社会による技術の受け入れ具合に合わせて考えなければならない」という内容です。

たしかにこの課題は難しそうだ。

個人的には、ソニーのイメージは若者が飛びつく最先端の種類の製品であって、定年後の世代がとりあえず買うような電化製品とはあまり結びつかない。その点では、大型液晶テレビとかはあまり期待できないなぁ。

家電といっても、若い人が無理して買うものと、お金のある団塊世代が買うものと分かれています。思い切って前者に特化するのもいいのではないでしょうか(って、気軽に言えることじゃないけど)。

家族向けの家電も作っていると逆に「ソニー」というブランドのイメージが落ちるように思う。成長市場でどうしても手を出したいなら、何かべつのブランドを作って売るとかしないと、先端の感覚を持っている人たちを対象にしているのか、「一般大衆」を対象にしているのか、消費者も分からなくなるんじゃないでしょうか。


涼風

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