実は、私、お酒に弱い。

秋晴れの空・・・
秋の空気・・・冷たい。
喉が少し痛い・・・むむっ、気をつけよう！
網戸のままだから、風と一緒に風邪も忍び込んでくる。
喉に、布を巻いて、寝る季節がやってきた・・・

さわやかな、朝の空気を浴びたいから、
窓を開け放って、眠る。
気持ちいいから、やめられない。

昨日は、私が二十歳のころ一緒に芝居をしたいた人たちの公演初日。

北池袋へと向かった。

早番勤務後・・・直接向かおうと思ったが、いったん帰宅。
大相撲中継を観ながら、家族の夕食を作り、それから家を出た。

夕方、家を出るのは、夜のお店でアルバイトをしていたころ以来かな・・・
最近、そういうことが、なかったから、なんとなく、懐かしい・・・

この頃、東京の電車の路線図がよくわからない。
東横線と副都心線が繋がって、埼玉県までの直通運手？！
渋谷の駅が様変わりして・・・地上に出てしまえばＯＫだけど・・・
なにしろ、東横線の地下ホームがどこにどう繋がっているのか、わからない。
そして昨日は初めて、副都心線を池袋で下車して、東武東上線に向かう。
標識のまま、歩く・・・まるで、おのぼりさんだ。
自分がどこにいるのかイメージできない。
標識を頼りに歩くと・・・
驚くなかれ、通路の目の前に、地下鉄の車両が止まっている！！！

通路がそのまま、丸ノ内線のホームに繋がっていた・・・
目を見張り、口をぽかんとあけて、エスカレーターで上へ上へと運ばれる。

出たところは、東武東上線改札に近い・・・改札口。

自分がどこにいるかわからない不安感を、自分の住んでいる東京で感じる。
１０年前まで新宿に通っていた。
高校は六本木にあった。
遊びに行く、先輩の家は、赤坂・・・ＴＢＳと敷地を接していた。
池袋の劇団に所属していた。
渋谷のプラネタリウムは、子どものころからよく通っていた。
私が、闊歩していた、暮らしていた街が、様変わりして・・・異国のようだ。

そんな異国の街を通り抜け・・・懐かしい顔ぶれの芝居を観た。
もちろん私の知らない人たちが大半だけど・・・
その表現形式は、逝ってしまった演出家の魂そのままだった。

前回、久しぶりに観たときに『違う、もっと違う表現を！』と思った。
が、今回その気持ちはなかった。
私の求める『表現』とは異なるから、私はこの集団から離れたんだ・・・
この集団の求める表現はこれでいいんだ。
このままで、いい。
頑固なまでに、しっかりと、継承されている。
そして、その表現は、成立している。

そんな風に思えた。。。

作品は『少年口伝隊・広島がヒロシマになった日』
原作は、井上ひさしさん。

２０年前、彼は言っていた。

「僕は、同じ場所に立ってるんです。ずっと。
　たぶんそれは２０年前には真ん中だった・・・
　知らない間に、みんなが右に動いて、どうやら僕は左になった。」

そう、シャンソンにも『ヒロシマ』と言う歌がある。
『ヒロシマ』という言葉の響きに
あるニュアンスを感じる日本人は、確実に減ってきている。

そんなことを考えた。
そして、頑固なまでの、しっかり継承されたその舞台と
それを創っている人たちに、拍手を贈った。。。

私とは、表出のさせ方、方法が違う。ニュアンスも違う。

違うことを受け入れられる自分になったのかな・・・
それは、きっと、今の自分が、クリアだからなんだろう。

さて、初日祝いにと缶ビールがふるまわれた。
飲めない私が調子に乗って、缶ビールを手にした。
半分で、酔っ払ってしまうのに、さらに調子に乗って一本飲みきった。

当然、すこぶる酔っ払って、みんなに絡んでいた・・・気がする。

失礼しました。

そして、私は酔うと泣き上戸になるからたちが悪い。
酔っ払ったまま、帰途について・・・
池袋で副都心線の椅子に座ってからは、涙があふれる・・・
やばい・・・独りで胸元まで真っ赤な酔っ払いのおばさんが、泣いている。
絵にならない・・・絵にならないけど、泣けてくる・・・
あ～～～やばい。
涙をこらえながら、どうにかこうにか菊名についた。
トイレに寄る・・・少し酔いは、覚めていた。
つまり、『泣き』はおさまっていた。

実は、私は、お酒に弱い。

だから、記憶がなくなるほど、呑めない。
ゆえに、所業をすべて記憶している・・・はずい。

つまり、私は、お酒に弱い。。。。。

缶ビール一本で酔っ払える・・・なんて、安上がりなんだ。

９日間休みなしで突っ走って、酔っ払って、今日は、一日、久々家にいる。

たまった洗濯物、たまった家事・・・伸びた雑草、壊れた境界の柵・・・

そして・・・最優先課題の『コンサート』

気持ちよくお寝坊した一日・・・
あわてず、あせらず、今日を始めるとしましょう。