風の谷通信

専業農家からの引退を画策する高齢者。ままならぬ世相を嘆きながらも、政治評論や文化・芸術・民俗などに関心を持っている。

5-015 京都大原

2010-02-09 20:32:37 | 季節の便り
風の谷通信 No.5-015

 大原へ一泊二日の旅。
 
 きのうの昼頃にふるさと列車、一両編成で出発。
風の谷の列車はのどかです。とは言っても朝から
雲が多かったのが心配のタネ。
 京都駅で露天風呂みたいなケッタイなエスカレータ
に乗って9階まで昇り食堂街に入って食事を済ませる。
 
 続いて清水寺に詣る。境内に入る頃にほんの少し陽射し
があって期待したのだが、やはり薄日が射す程度で写真
には不適。中学校の修学旅行で昇ったきりだった清水の
舞台に立つ。ぐるりと順路を巡って下の谷から見上げると
さすがに舞台を支える基礎構造は見事。木造構造で5階
建て位の高さを支えている。畏敬!
 この日の清水は中国人の団体専用かと思うほどに酷い
混みよう。まるでチャイナタウンだ。行動が傍若無人で
喧騒の渦。

 暗くなるころにホテルに入る。人と会う。

 夜明けに東山の背景が紅く焼けたので晴れるかと思い
きや、すぐに黒雲に隠れてしまった。叡山の頂上は雲の中。
きょうも期待できないナ、と覚悟を決めてバスに乗る。
 10時頃大原に着く。ウイークデーとあってさすがに
観光客の集団はいない。呂川沿いに上る。家々の屋根から
雪溶け水が盛んに落ちる。庇から張り出した日覆いの
葦厨の間からもボタボタと水が落ちる。まだ店は開いて
いない。三千院に入り、一巡。写経室で心経を写経・奉納。
さすがに中国人団体はいないし、日本の若いギャル達も
いない。比較的落ち着いたおばさん達がいて、すれ違うと
お爺に挨拶してくれる。
 庭は暗くて写真に不適当。残念。金色不動堂でお茶の
接待を受け、ついでに口上に惹かれて「しそ茶」を買う。

 道を戻って次は高野川右岸から草生川を上って寂光院へ。
田舎の畑道やムラ道をテクテク歩いて15分間。
 この寺は奥行きがさして深くは無いので簡単に一巡。
しかし宝物館の展示に感嘆。平家物語の写本や平家琵琶が
何百年という時を越えて今も当時の姿を伝えているこどに
感動する。

 大原は何年ぶりだったろうか、もう忘れた。バイクで
走っていた頃はこんなところは素通りしていたものだ。
 静かな山里ではあるが、なぜここに大勢の女性達がどっと
押し寄せるのかな?京の町から見ると静かな落ち着いた里
ではあるがここでなければ味わえないものでもない。やはり
歴史の重みが値打ちなのだろうな。

 帰りに四条河原町で和生菓子を買う。これは大の楽しみ。
17時半頃に帰着して1日半の旅行が終わった。