この前の連休(ついこないだと思っていたのに、もう今は5月の後半!)に、何度かLumix G3を使った。
このカメラに興味を持ったのは、まずLVFとマルチアングルモニターがある事。望遠レンズで撮るときはLVFで、カメラを構えて撮影できるし、気軽に背面液晶で撮ることも、手を上げてハイアングルで撮ることもできる。しかもAFはどういう撮り方をしてもとても速い。
実際に使ってみると、今まで使っていたオリンパスE-PL1とは操作体系がだいぶ違う。PL1にはスーパーコンパネという、各種設定が一覧できるメニューがあって、とても便利だったが、G3は一般的なメニュー方式だ。それが使いにくいわけではないのだが、ショートカットのボタンもいくつかあったりして、現場にいるとちょっとわからなくなる。
オリンパスは上部ダイヤルにPASMの他、iAUTOという、お任せオートがある。カメラが各種設定を適宜判断するモードだ。メニューを押すと、画面にアイコンが出て、明るさ、色合い、ボケ味などを選んで変えられる。初心者向けのアイデアだが、とてもわかりやすい。
パナソニックにも同様のモード(インテリジェントオート、iA)があるが、これはダイヤルではなく、独立したボタンになっている。ダイヤルがPASMどの状態になっていても、ボタンを押すと切り替わる。
メニュー設定でインテリジェントオートプラス,iA+にすることもできるらしい。どう違うのか、説明書をぱっと見ても直感的にわからなかったが、どうやらオートプラスにすると各種補正ができるようになるらしい。たとえば、露出補正はオートプラスにしないとできないようだ。そのくせ、絞りの設定(ボケ味コントロールと言う)はどちらでもできるようなのだ。
最初は、ダイヤルの設定が残っている(シャッター優先ならその調整はできる)のかと思ったが、そうではなく、ダイヤルの設定に関係なく絞り優先のような状態になるようだ。
はじめからiAプラスで問題ないような気もするが・・。
これはオリンパスもそうだけど、いくら初心者向けだからと言って、絞りの調整をわざわざボケ味を変える、なんて言い換えなくてもいいと思うんだけどな。DCニッコールのような収差の調整ができるわけじゃないし。僕だって万年初心者だが、写真の教則本を読んで勉強した初心者なんかは、こういうカメラのメニューを見て混乱すると思う。
クリエイティブコントロール(オリンパスのアートフィルターに相当)はG3の場合種類が少ないが、これは余り気にならない。というより、ほとんど使ったことがない。
LVF/LCD切替は自動ではない(G2までは自動)。PL1にEVFをつけてもそうだから、問題ないや、と思っていたが、まあ、有った方がいいわけだし、別に省略しなくても良かったんじゃないかと思う。LVFはかなり見やすい方だが、それでも日中野外では手庇をしたくなるときがある。
シャッター音は今ひとつ。パチン、パチンと言うバネっぽい音で、ちょっと気持ちが萎える。ニコンの入門機の音も余り好きじゃないけど、あちらの方が多少気持ちが良いかもしれない。
ISO感度はPL1にくらべると、余り簡単に上がらない設定のようだ。悪いことではないが、PL1から持ち替えると油断して手ぶれしてしまったりする。感度は状況に応じてまめに変えた方が良さそうだ。幸い、感度設定のメニューは出しやすい。
G3は全体に基本的な性能はPL1より高いのだが、何となく、使ったときのカメラらしさというか、楽しさのようなものはPL1も負けていないか、少し上のようだ。AFが遅くて全体の造作がちゃちくても、PL1にはどこかかわいげがある。妙なものだ。
もっとも、これを書きながら色々G3の設定をいじってみたが、まだまだG3を僕はつかいこなせていないのだな、と言うことも実感した。もう少し使い込んでいきたいと思う。
以前にハイアングルで撮影した写真を掲載したが、これは低いアングルから撮ってみた。E-PL1+VF2でもローアングルは撮れるが、これは体は手前にあったまま、手を伸ばして撮影できるから自由度が高い。
もっとも、こうした模型の撮影はむしろボディとセンサーサイズの小さい小型カメラの方が向いているとは思う。
今週は2度家電量販店に立ち寄ったが、週の前半に行ったときは、G3はお取り寄せの札がついて展示されていた。それが金曜日には展示そのものがなくなっていた。新型G5の登場も間近なようだ。