うさぎくん

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まちぶせ

2020年11月22日 | 音楽


(よたばなしです・あ、いつでもそうだっけ?)

 15、6年前、まだ音楽配信とかがポピュラーじゃなかった頃は、少し昔の和洋流行歌等に触れる機会は今よりも少なかった。
 聞きたければCDやさんに行って懐メロコーナーを探すとか、色々努力する必要があった。CDになってるのも少ないし、なってても店頭に並んでるかどうか。。
 自分のライブラリを持ってるにしても、ちょうどカセットとかレコードが新しいメディアに切り替わる時期ということもあり、あまり聞く機会はなかった。

 僕は昔は結構宵っ張りで、真夜中の2時台とか3時台とかに起きてたりしたんですね(今はぜんぜんだめ)。
 そうすると時々、NHKのラジオ深夜便とか、あと地上波テレビでも、昔の流行歌みたいのを流しているときがあって、それを見聞きする機会があったんです。

 特にテレビのほうは、ある1年のヒット曲を、ナレーションなしで1時間かけて流すという番組があった。曲のバックに当時の世相を示すニュース映像が流れる。

例えば昭和47年(正確ではないかもしれません)のヒット曲として尾崎紀世彦「また会う日まで」とか、ちあきなおみ「喝采」とかが、上野動物園のパンダとか、銀座の歩行者天国とかのシーンをバックに流されてたりする。

 まあカラオケのモニター画像みたいな感じですね。シリーズには昭和40年代から平成の初め頃ぐらいまでの映像がラインナップされていたと思う。全部の年があったかどうかはわからないけど。


 あまり古い歌とかはあれですが、自分が多感な時代の、アイドル歌手の曲なんかはちょっとインパクトがありましたね。。なにしろ何十年と聞いてなかったから。原田真二「キャンディ」とか、郷ひろみの「お嫁サンバ」「林檎殺人事件」とか。郷ひろみはたぶん、今でもYouTube配信してないんじゃないかな(曲としては)。

石川ひとみ「まちぶせ」もそんな中の一曲として流されていた。

 石川ひとみさんって、その後の活躍はともかく、デビューしたころのことは記憶にないんだよな。「まちぶせ」は知ってはいたと思うけど、特に気になったとかそういう記憶もない。あの頃聴いていたのは主に洋楽で、後は何だろう、スペクトラムとか、あれか・大瀧詠一のA Long Vacation、ユーミンの「守ってあげたい」とかか。。

なのだけど、真夜中のテレビでこの曲を聞いた時はものすごく心にささった。

 歌詞はたぶん高校生ぐらいの女の子の話ですよね。好きな男の子が友達と仲良くしているのを目の当たりにしたり、その子がふられたとわかってもすぐにアプローチせず、思わせぶりな態度とったり。

 そんな世界はもうすっかり忘れきっていて、夜中の3時にいまここに居るのは、ひとりのおじさんになった僕じゃないか、ということにふと気がついて、なんか愕然としたんだよなあの時。。
ほんとにどうでもいい話なんだけど、真夜中にそういう昔を思い出させるような音楽を聴くもんじゃないな、と思ったものだ。。

 断っておくけど実体験として僕がこの歌のようにまちぶせされたということはない。。
それでもあれだな・。女友達とふたりで歩いていたら、向こうから別の子がやってきて、ふたりで挨拶したらすごい怖い顔でにらまれたとか、そんなことおもいだして・。




 この「まちぶせ」、もとは三木聖子さんが最初に歌ったのだそうですね。荒井由実さんが三木さんから聞いた自らのエピソードをもとに作詞、作曲した、とウィキにあります。

 いかにも初期のユーミンらしい曲調(特に3連符!)で、今思ったのですが出だしは「埠頭を渡る風」によく似てますね。「あの日に帰りたい」もちょっと似ている気がしますね。。

でもとにかく、歌詞、旋律共に傑作だと思うのですが、なんというか聴いていて楽しいというより結構心に刺さってきて、一度聴くとしばらく頭の中でヘビロテが始まってしまうのが難点です。。




 ウィキではさらに、荒井由実はこの曲を、彼女の好きなフランソワーズ・アルディの「さよならを教えて」へのオマージュとして作曲した、としている。

「さよならを教えて」も、僕はアルディとともにすごく好きでして。。

メロディとかは全く違うけど、雰囲気は共通するものも感じます。やはり秋から冬のイメージがあるな。。
アルディはほんとうに好きです・もう浸りきってしまいます。。あの時代のフランス女性歌手陣は。。

でも僕は世代的にはクレモンティーヌさんとかとおなじで、アニソンとかもいいですよね。ふれんちぽっぷす、好きです。。

ところがこの「さよならを教えて」にもルーツがあって、もとは「Its Hurts to Say Goodbye」というアメリカの曲だったのだそう。今年104歳で亡くなったイギリスのヴェラ・リンが1967年にヒットさせ、セルジュ・ゲインズブールがフランス語の歌詞を付けたのだそう。ヴェラ・リンもYouTubeで聴けますが、全然違う感じの、堂々とした曲調で、これがやはり当時のイギリスっぽい感じなのかしら、と思ったりします。

話がぽんぽん飛びましたが、そんなことをつらつら考えたりしている、秋の午後であります。。



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