夜遅く、といっても8時ごろだが、オフィスを出ると、普段はまだ明かりがついているビル街も今日は暗くなっている。
向こうから男がふたり、歩いている以外に人影はない。
その時、昔テレビでみたこの曲が心をよぎった。
と、いうのはすこし脚色が入っていまして、実は帰りがけにSNSで友人に、「これからかえりま~す」などとかいていたら、頭をよぎった曲は「津軽海峡冬景色」だったのでした。
さよなら あなた わたしは 帰ります~ 風の音が 胸をゆする 泣けとばかりに ですね。。なんだってこんな。。
でも、帰りがけにこの曲がうかんだことも確かです。そのときはまだ、曲名が「夜が来る」だとは知らなくて、ウィキで調べて知りました。
You Tubeで検索するときも、サントリーじゃなくてニッカかと思ってた。
小林亜星さんの作品だったんですね。
このシリーズは覚えています。
財前統合幕僚長さん*ですね。この頃は京都にお住まいで、娘さんは東京で暮らしていたのですね。。
なんてことのない筋書きなのですが、この「父の上京」編は非常に心に刺さります。駅で別れるときの後ろ姿が実にいい。ダメだよねえ、さいきん涙腺緩くて。。
もし自分に娘がいたら、どんなにか切ないだろうな。
*「シン・ゴジラ」のときの役名。「礼はいりません。仕事ですから・。」の言葉も、心に刺さりました。國村隼さん、実に味のある役者さんです。
「恋は遠い日の花火ではない」
90年代の半ば。あのころ、自分がどう感じていたのか、ちょっと思い出せないな。たぶん、言葉としては理解できても、本当の意味はわからなかったんじゃないかな。
恋は、遠い日の花火ではない。
ささくれた日常にふと差し込む光、みたいな。
同じシリーズで、「降ろしてやれよ」
これは泣いちゃうような話ではないのですが、たった15秒でこれだけのストーリーを作れるなんて、本当にすごい。電停を降りたあと、声をかけてくれた車内の青年を探そうとする田中裕子さんの表情が素晴らしい。忘れていた何かを思い起こさせます。路面電車につきものの、トロリーのスパークを、かりそめの恋にかけたような使い方、ほんと素晴らしいですね。。
そうやって心に潤いをとりもどしながら、街を歩く。
今年も暮れていきます。
普段通りにいかないところもあるのですが、とにかく今は今です。