うさぎくん

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谷山浩子 再発見

2019年07月10日 | 音楽
谷山さんの曲を最初に聞いたのは相当に昔のことです。。

「河のほとりに」をラジオで聞きました。それも、コッキーポップなんかじゃなくて、なぜかTBSラジオで深夜にやっていた「エミコの長い付き合い」でかかっていたのを聞いたのが最初です。
正直言って当時、谷山浩子さんの曲だと理解できていたかどうかもあやしくて、なんとなく中山恵美子さんの曲なのかと勘違いしていた節も(自分の中で)あります。

「おはようございますの帽子屋さん」「窓」「あやつり人形」あたりは、リアルタイムではなくラジオなどで聞いてなんとなく印象に残る程度、だったと思います。ずっとたってから「時の少女」のアルバムを、レンタルしてカセットに録音し、これは相当繰り返し聴いてました。

「時の少女」は良かったのですが、そのころからちょっと深いというか聞いていると重くなってくるな、という感じがあって、もう1枚アルバム聞いたぐらいで、その後はあまり聞かなくなってしまいます。
なので、谷山さんの熱心なファンという訳ではぜんぜんないのです。

ただ、雑誌とか、後にはネットとかで谷山さんの文章に触れると、ああまだ元気に活躍してるんだな、と懐かしく感じたりして、そんな感じでつかず離れず数十年。。


今年の梅雨は長く雨が続いて、ちょっと久しぶりにこの季節らしい感じがありますが、その季節感にインスパイアされたのか(?)、ある日ふと谷山さんの曲が聞いてみたくなりました。
まず上の写真にある「シングル・コレクション」、次いで「時の少女」を聞いてみました。

ああ、この感覚。。

「シングル・コレクション」は15歳でデビューしたときの初シングルから、最新の「恋するニワトリ」まで、谷山浩子の45年の足跡を概観するのには好適なのですが・。

谷山さんの音楽を聴いていると、曲が自分の心のやわらかいところに直入してきて、なんだか痛くて聞き続けるのが辛い。。

例えば松任谷由実とか中島みゆきとか(はあまり聞かないけど)、長く活躍する歌手はけっこういますが、曲によっては懐かしいものがあっても、こういう風には聴けないです。何なのだろう。。
前述のようにこのアルバム、繰り返し聴いていました。
そのころ、車の中で聞いていたときの様子を、今でもはっきり覚えています。

今みたいなうす曇りの、たぶんもっと蒸し暑かったかな、広いバイパスにいっぱいに散らばった車の中で、窓から入ってくるぬるい風をにあたりながら聴いていました。冒頭のもわっとした感じとか、なんか季節によく合う気がしていたのですね(自分だけですけど)。

もう遺伝子の中に組み込まれてしまっているので、今更良い悪いと言える客観性は持てませんが、あえて言えば多少アレンジなどに時代を感じます。
「てんぷら☆さんらいず」は傑作ですね。。
「時の少女」を基準に、その前の谷山さんと、最近の谷山さんはどうなのか、知りたくなってこれを買いました。
1980年の作品。大島弓子「綿の国星」にインスパイアされた、とどこかの解説にありました。ちび猫、読んでましたけど、あのころ世間でどういう受け止められ方をしていたのかな。。もう内容とか、忘れてしまったけど。

さいきん、といいながらもう20年近く前の作品ですが、なんとなくジャケットが気になって買ってみました。これもネットで谷山さんご自身が書いていましたが、この頃写真に急に凝りだして、写真のNew FM2とベッサ-Rを買われたそう。50mmレンズがお気に入りで、ズームは身体との一体感をそぐから好きではない、と書いておられます。

Nikon New FM2、懐かしいです。やはり同じころ僕もカメラ屋行って、AFカメラ買ったほうが実用的だろうなと思いつつ、モノとしてはやっぱりこっちだよな、とカタログもらっては悩んでいました。。結局買わなかったけど。

さて曲ですが、プレーヤーにかけて聴き始めて・・圧倒されました。経歴の長い歌手の方って、どうしても若いころの作品の印象が強く、往々にして年を経るごとに印象が希薄になりがちですが、この作品はすごく成熟した、気迫のようなものが感じられる。世間的に知名度のある曲は収録されていませんが、長く自分の世界を追求してきた果実のような、そんなことを感じさせるようなアルバムでありました。

今年は色々辛いお別れを経験されて、大変かと思いますが、谷山さんのますますのご活躍を期待したいものです。。



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