3月の震災で家財を無くされた方、破損された方も多いと思う。我が家では、建物の一部が壊れた(風呂場や内外装の壁。地震保険では一部損壊扱い)し、本棚や押し入れのものが散乱したりはしたが、食器棚などはほぼ無事だった。わずかに食器棚のテーブル部分においてあったコーヒーカップの、取っ手の部分が壊れたのが唯一の例外だ。
ほかに、CDのケースはたくさん破損したが、中身は問題ない。あと、市販のパネルにNゲージの線路を固定して作ったレイアウトの、フレームが壊れてしまったが、これも一応復旧した。
そのカップだが、5年ほど前に母にもらったもので、結構気に入って使っていたものだった。取っ手は比較的きれいに割れており、本体部分は全く割れていないので、いずれ復旧しようとして、お勝手にずっと置いてあった。
土曜の夜、重い腰を上げて修復してみた。取っ手は付け根から割れて、さらに3つに別れている。まず3つを一つにまとめ、接着剤が乾いた頃本体に取り付けた。家にあったエポキシ系接着剤(2液混合型)を使った。強度はそれほど問題は無いだろうが、無造作には扱うとまた壊れてしまうかもしれない。
ちょっとだけ昔(といっても8ヶ月ほど前)がよみがえったようだ。とはいえ、あの日が大きな節目の日になっている人も多いことを思うと、胸が痛む。
僕にとって3月はそれほど大きな「節目」ではないが、それでも、気がついたらいつの間に、と思うことは多い。後ろを振り返ることは、あまりほめられる行為では無いが、なんだか自分がぽつんと知らないところに来てしまったような気持ちがしている。
根元のところと、上3分の1ぐらいのところが割れている。根元は接着剤を盛り上げて強度を稼いだつもりだけど。