左の図はシュルツテーブルといって、周辺視野の認識能力を高めるために使われるものです。
真ん中の赤い点に視線を向けたまま、眼を動かさずに、注意だけを移動させて、数字を1から25まで順にたどるものです。
どの文字もはっきり見えているような感じがするので、簡単にたどっていけそうに思いますが、実際にやってみると、なかなかスムーズにはいかないものです。
たとえば左下の18の場合、注視している赤い点から一番離れているうえに、2桁の数字なので複雑度が高いのでわかりにくくなっています。
それでも周りにほかの数字がなければ、より楽に読み取れます。
文字が込み合っていると、一つ一つの文字を読み取るのが難しくなるのです。
また、たとえば右上の5に注意を向けると、真ん中の17に注意を向けているときに比べ、6は発見しにくくなります。
1から順に数字をたどるのではなく、上の行から順に1、25、13、、と順に注意を向けて読み取るだけならまだ楽なのですが、数字の順に追うとなると筋を探すの手間取るのです。
真ん中に視線を向けたまま数字に注意を向けて読み取るのは、周辺へ注意を向けて、周辺部の読み取り能力を高めるのですが、焦点距離を近点に合わせたままなので眼が直に疲れてしまいます。
焦点距離を遠めにすれば、眼筋の緊張が緩むので眼は疲れにくくなります。
そこで右の字のように四隅の赤い点をを同時に見ようとすると、瞳孔が開くので左の図を見たときと比べ、図が大きく明るく見えます。
図が大きく明るく見えるので、一つ一つのすうじが左の場合よりはっきり見えるような感じがするのですが、1から順に25まで数字をたどろうとすると、やはり簡単にはいきません。
数字が込み合っているので探すのに手間取るためですが、それでも左の場合より全体が見えている感じがするので、次の数字を見つけやすくなっています。
一点を注視している場合は、自然と伏目になっている場合が多いのですが、伏目になっていれば眼が疲れないような気がします。
ところが伏目のまま注視を続けていると、近点に焦点が調節されたままなので、特に老眼の場合は、眼が疲れます。
眼筋が硬直して調節力がなくなり、遠くを見るとぼやけて見えてしまいます。
眼を開いて広い範囲を見ながら、注意を向けていくほうが眼は疲れにくいのです。
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