設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

二世帯住宅の要

2011年06月23日 17時54分05秒 | 独り言
商売柄、二世帯住宅の裏側を
ちらちら見える立場にあり・・・・
結構、考えさせられる事が多い。

二世帯住宅には、二種類がある。
娘と暮らすマスオさん的な二世帯住宅。
もう一つは、夫側と暮らす
二世帯住宅。
正直、娘と暮らす方は、問題全くないと
言えば嘘だろうが、そう揉め揉めの
パターンはない。
しかーーーし、やはり問題が出てくるのは
夫側両親と暮らす二世帯住宅。

大体家の中も揉め事は、女が引っ張ってくる。
偏見かもしれないが、女という生き物は
家の中のあらゆるところに自分なりの
価値観がある。
トイレの掃除の仕方、冷蔵庫の中身の位置。
風呂のシャンプーの置き場所から
玄関のマットの置き方まで
くだらーーーんと思われがちだが
細々としたところに、それが正解か不正解かは
ともかく自分なりのやり方、考え、価値観が
出るのだ。だから、水場なんかが二世住宅で
全部一緒なんてなれば、問題出てくるのは当たり前。
だって違う価値観が二つもあるのだから・・・
他にも、いくら親子といってももう別時間に
動くそれぞれの世帯。朝シャワーを使うとか
うるさくない程度にテレビをつけているつもりが
超うるさく聴こえたりとか・・・数え上げれば
キリがない。
そこで娘と母ならば
「ちょっとーーー!!」と文句の一つや二つ
少々バトルもあるかもしれない。
でもそこは母娘。終わった後は、
「しょうがないわね」きっとこんなセリフ一つで
終わってしまうのだ。
それが他人だと・・・・
「しょうがないわね」は、ない!!

で、要となるのは、他人じゃない夫であり息子。
ここがクッションとなれば
「しょうがないわね」のセリフで終わる事も
出来るだろう。でも、あまりそうはならないようだ。
なぜならクッションの役目をやってないというか、
出来ないというのが事実らしい。

そこでいつも不思議に思うのは、こんな核家族が
増えている中、是非とも両親と住みたい!と
熱望している息子さん達が結構多いという事。
で、こう熱望している息子さん達のご両親って
結構若くて元気で別に二人で暮らしても
何も問題なさそうなのだ。
となると、ともかく精神的に
「自分は長男だから、男一人だから
 絶対両親と暮らす!」
そういう志が強いらしい。まあ、両親にしてみれば
そりゃあ、超嬉しいだろうが・・・
これって、ひねくれやの自分は、ええ~~!!って
感じだ。あのお~~貴方様の本当の家族は
一体誰?と聞きたくなる。

洗脳なのでしょうか、小さい頃から
あなたは長男、あなたは男の子、あなたは跡取りとか
そういう考え植えられると、ともかく一緒に
いてあげる事が親孝行!と考えてしまうのだろうか。
本当に守らなくてはいけないのは、誰?
自分の妻と子供じゃないのかなあと
いつも こういうタイプの息子さんみると
思っちゃうのだけど・・・・
  
自分も大家族育ち出身。
悪い事だらけじゃないのは、わかっている。
でも、現実的に皆が全員、特にたった一人
他人という立場で暮らしているお嫁さん達が
凄く幸せ~~~って悲しいけど見た事ない。
狭い世界で生きている自分ゆえかもしれないが・・

で、二世帯にしてうまくいくパターンって
何だろうって思うと、矛盾しちゃうかもしれないけど
親も子も常に自立した大人である事じゃないかなあと
思うのだ。一緒に暮らしても常に独立心。
そして要は息子になる。
なんて面倒!って及び腰になるくらいなら
二世帯なんて考えてはいけない。

うちは、一応息子が二人。
二世帯にするような土地も金もないが
絶対の二重丸がついちゃうくらい
一緒に暮らすなんてあり得ない!!
それは、常日ごろ息子にも言っている。
あんたの守るべき家族をともかく守って暮らしてくれと・・・
同時に、こんな自分がそんな覚悟持てない!!
なぜなら、自立した大人に永遠になれそうにもないからだ。