UNDERWATER

水面下で秘密裏に行われる話題をチョイス!

ここに来てまだ出るか!?

2007-12-10 00:47:32 | 水の中
先月の下旬に、念願のテンジクダイ(幼魚)を撮影して、今年の設定目標を十分にクリアーできたことで、自分としては満足のゆく年末年始を迎えられるなぁ?と感じていました。
ある意味、前のめりで「天にツバ吐く」ような探究心における緊張の糸は、その時点で切れていました。
ところが、寝た子を起こすような要求と言うか、応じなければならないテンションを持つゲストがいらっしゃいました。

もちろん、受け流すこともできますし、ある程度の充実を感じてもらうことで、終わることもできたのですが、日中の2DIV.をやっている内に、いつの間にか切れていたハズの「緊張の糸」が結ばれているではないですか!?

そうなってしまうと、話しは別です。

1時間半の水面休息時間の間、コンセントレーションを高めるためにイメージトレーニングです。ある意味で、ガイドの仕事の究極はアスリートと変わりません。

どんなに望んでも、どのように臨んでも、ダメな時はダメです。

しかし、不可能を可能にできるリズムは存在しています。協調や牽引、誘導、合致など、イメージを具現化する手法はいくらでもあります。しかし、組み合わせを誤ったり、やり方を過ったりすると、どんなに頑張っても孤軍奮闘になってしまいます。

要は、その時の海、ゲストのテンション、自分のバイオリズムを如何にコラボレートさせるかが、この手のガイドの鍵になります。

全てが上手く行かないバラバラなテンションを修正しながらまとめて、まるでカラータイマーが点滅してからのウルトラマンの快進撃を彷彿させるような、見事なまでのベストランディング。

出来過ぎと言ってしまえばゲストには失礼かも知れませんが、こんな幸福感を共有できる仕事が他にあるのだろうか?とおもってしまうほどに、充実していました。

僕は、この水中案内の仕事を「海のシェルパ」と言っています。

きっと山岳ガイドが営むシェルパの仕事も、こんな充実感を伴っているのだろうと勝手に想像しています。