台所

台所には色んなモノが置いてある
時には花だったり　芋から伸びた葉っぱだったり
捨ててしまうところでも　観察してみると面白い

にじ

さっき晴れているのに雨の音がしていた
地面だけが濡れて　空は青いまま
見上げればそこに虹が有った　冷たい風と細かな雨の中で

立ち止まってみれば

信号待ち　立ち止まってみれば目の前に紅葉の山
毎日通っていたのに　なんだか気付かなかったや
雨の降り出しそうな　そんな雲ばかりの空の下で

夕方

すべてが夜に包まれる頃　街の灯が灯り始める
空は果てしなく青くて　金星が輝き始める
陽の光を山の向こうへ失い　冷たい風が吹き始めて

牡蠣

ふと焼き牡蠣が食べたくなって炭を起こす
焼ける磯の香り　炭に落ちたしずくが音をたてる
うまい飯が食えると　また明日頑張りたくなるね

みかん

こたつにみかんは常識なのかもしれない
どこへ行ってもみかんがついて回る
冷たくて甘いみかん　ちょっと酸っぱい気もするけどね

星の皿

薄っぺらな月が　ぼんやりと浮いていた
爪の先のような薄さ　星でも盛りつけてみたいね
季節はいつの間にか変わっていく　夜の色はまだ深くなる

こっち見んな！

こっち見んな？　そりゃこっちのセリフだ！
なぜだか目があってしまったカメムシ　造花の上で一休み
こいつらのおかげで今年のみかんは台無しだぜ全く……

引き戻せない

あぁ　山の向こうに夕日が沈む
どう足掻いたって　それを引き戻すことは出来ない
今日一日を見送る　また明日はやってくる

ニンジン

ニンジンの切り落としてしまう頭の部分
少し多めに残して水の中へ
するとあら不思議　立派な緑が出てくるんだ