欠けた月

月がその身を削るように欠けていく
すり減らし　最後には無くなってしまう
また元には戻るけれど　今日の月は今日だけでしかない

カニと月

子供の頃に遊んだ公園
すっかり景色は変わったけれど　このカニはあの日のまま
冷たい月を見つめるかには　何を思うんだろうね

踏切の鐘の音

遠くから踏切の鐘の音が聞こえて　思わずカメラを取り出す
何も考えず　動作の中でシャッターを切る
少し傾いた写真　汽車はピンぼけ

冷たい雨

朝からずっと　降り続いている冷たい雨
青色を忘れた冬の空が　水たまりに映る
凍える落ち葉と揺れる空がそこにありました

春の準備

秋が終わり冬が来て　コブシの木は春の準備
冬に負けないための　暖かな毛皮
誰も知らないところで　僕らの知らない世界が動く

空を分かつ

暮れてく空を2つに分かつ飛行機雲
風が吹けば冷たく　陽の光があれば暖かい
冬は誰も知らないうちに　忍び寄ってきているらしい

ぼくのまち

山の端に沈む太陽　海は穏やかに光る
少しだけ冷たい風と　久しぶりの景色
遠くから街を見下ろす　いつもと同じでいつもと違う世界

給油のあと・・・

給油中は決して目を離さないこと
ましてやカメラを構えたり　食べ物の近くで給油はしないこと
と　それを守らなかった結果がこれです

日が沈む

いつも通り　日が沈んでいく
この世界が出来て　ずっと変わらない光景
おじいちゃんも　ひいおじいちゃんも見てきた変わらない夕陽

季節巡る

季節がまた巡る　たくさんの花をつけた枇杷の木
また春になれば一杯の実をつけることだろう
僕らの知らないところで　木々はもう次の準備を始めてる