久遠の絃

-くおんのいと-
since 2003/9/1
キレイな写真なんていらない。もっと本当の姿が見たい

ついった

いろいろ

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久遠

2006年10月22日 22時17分34秒 | 久遠
いつか作った初めての本
3年前の今頃 必死になって作り上げた2冊のうちの一つ
また新しく作りたい そんな野望だけで時は過ぎ
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2006年10月21日 23時59分49秒 | 久遠
月のようになめらかな羽を持つ
すらりとのびた羽はしっとりと湿ったように
夜を待つように 今はじっとそこにとどまり

撮影:シャクガ科・和名:不明(勉強中)

<追記2006年11月13日>
科:カギバガ科(Drepanidae) カギバガ亜科(Drepaninae)
和名:オオモンギンカギハ
と判明しました
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黄色く

2006年10月20日 21時41分28秒 | 久遠
夜の始まりが早くなって
冷たく光る風が吹き抜ける
季節の中に咲く黄色い花
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今日新しい風に出会った

2006年10月20日 01時10分33秒 | ことばのうみ
”今日の風は初めてだね。どこからきたの?”
”ずっと遠くから。たぶん話してもわかってもらえないくらい遠くからよ”
今日はまた新しい風に出会った。小さな少女みたいなその風は、揺れるように僕の周りを吹き抜けていく。
”あなたはどこへ行くの?”
不意に風が問いかける
”知らないよ? 風に任せるんじゃないかな?”
風は少しむすっとして
”そんなのいけないよ。目的もないなんて。あなたウソついてる。もっとほかに本当の理由があるんじゃないの?”
問いつめられるような風は僕の肌をぴりぴりと駆け抜けていく。
こんな風は初めてだ。こんなわがままなくらい人を惑わせる風。いや、人に当たる風というのだろうか。
”なんていうかな。理由なんて求めないことにしてるんだ。あの場所へ行くのもこの場所にとどまるのも、たぶんどこかに目的があるんじゃないかと思うんだ。たぶんね”
風はふうんと鼻を鳴らす。
”じゃぁいつになったらその目的が見つかるの?”
”そうだね。あと2,3年って所かな? 前もそんなこといってたかもしれないけどね”
僕がそういうと風は人差し指を突き出して
”そう、それじゃまた2,3年後に見に来るわ。それまでにあなたは何かを成している。そう考えていいのね!”
その言葉に少しどきりとする。なにか、なにか、なにか・・・・・・
”たぶん・・・・・・ いや、なんとかするよ。たぶ・・・・・・ん”
”たぶんじゃダメよ。ここで誓いなさい。あの空に向かって。空がダメなら海でも山でもいいわ。思いっきり叫ぶの。何かを成す!! あなたが思い描いている未来をここで誓って”
一歩二歩、じりじりと後ずさりをする。
思わず引いてしまった。彼女の剣幕と必死さに、知らないうちに背中が壁に当たる。
”さぁ、もう逃げ場はないわ。心を決めなさい。本当のあなたを見せてみなさい。いつか心に誓ったもの、忘れていったのも、これから成すもの”
そっと風が頬を伝う。柔らかく暖かく。
ふっと髪をなでていく。小さく耳元で聞こえる
”大丈夫。風はあなたの味方だから。私が応援するわ。大丈夫”
そっと背中が壁から離れる。ふわりとした感覚で押されたような。
”****** ******”
思わずはき出すようにその言葉を口にした。
いつからか夢に描いていた言葉。夢を夢として見つめているだけの言葉。
”そう。言葉は言うからこそ本当になる。心にとどめておくだけじゃダメ”
赤くなる僕の顔をさますように風がゆっくりと吹き抜けていく。
”大丈夫よ。あなたの背中には風がついてる。いつだってあなたの背中を押してくれるわ。あとはあなたが目の前にある風をどうやって通り抜けるか。それだけよ”
僕は小さく頷いていた。知らないうちに小さな涙があふれていた。いつの間にかなくした涙がやっと戻ってきたような気がする。
”じゃぁ、私はいくわ。また二年後くらいに寄ってみるね”
”うん。”
”それじゃね。あなたの夢 大切にね”
そういうと風はさらりとして過ぎていった。
”ありがとう”
そうつぶやいた声はあの風の中に消えた。
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トンネル

2006年10月19日 23時05分01秒 | 久遠
トンネルのその先は あまりよく見えない
その先に何があったのか その先で何があったのか
まるで手探りに あの日 過ぎていったあのころを思い出しながら
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2006年10月18日 19時17分35秒 | 久遠
秋の空を飛び回る 誰かを捜して飛び回る
過ぎていく季節のうちを 季節に負けないために
新しい世界に 新しい命を残すために
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夕焼け

2006年10月17日 22時52分02秒 | 久遠
夕焼け染まる秋の空
傾く日差しに 心もとない薄いシャツ
空高く 吹き抜けていく冷たい風の下で
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赤い実

2006年10月16日 22時21分48秒 | 久遠
赤い実は知らぬ間に色づいて
空の色は いつものように赤く染まる
暑かった昼間と 日が落ちた寒さを迎えながら
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青く光る

2006年10月15日 23時19分34秒 | 久遠
閉じた羽は木の幹のように
羽を開いたときにだけ 瑠璃色の線を見せる
心の奥に隠した 力強くもはかない言葉のように

撮影:三重県紀北町
ルリタテハ (タテハチョウ科)
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しずく

2006年10月14日 23時20分14秒 | 久遠
雨落ちた後 水をたたえた秋の花
乾いた風に吹かれ 行き交う車を見つめ
いつの間にか過ぎていく季節を 忘れないようにそこに咲いて
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