某熊野古道センターに三重県立美術館が移動展示をしていたので見に行ってきました。
まぁ、あんなところに来てしまったと言うことで期待はしていなかったんですが、期待を裏切らない寂しさがありました。
まず時間帯が悪く隣から熊野古道などのビデオが大音量で流れてきます。
静かに見るもなにもあったもんじゃない。
美術館はあのピンと張りつめたような軟らかな空気じゃないといけないんです。そこだけ空間が違うくらいでちょうどいいんです。
んでついでにおばちゃん達が話しながら入ってくるのです。
あーだこーだ言いながら見てるんですが、声がでかいです。子供でも静かに見てるんだから、もう少し小声でしゃべってみてほしいものです。
なんかもういっしょくたになって第一展示室を後にします。(このあたりでかなりのがっかり感です)
”つまらん展示だなぁ”
とか想いながら第二展示室へ向かう途中、件の池?に出会います。これ自体がなにを意味するのかはわかりませんが、真四角に縁取られまるで額縁のような形で中には水がたまり、ドロだかコケだかわからないものが沈んでそこを子供が歩いたようで足跡まで付いている丁寧さ(笑
”あぁ、なんかこっちの方が絵画っぽいや”
と思ったのは気のせいではないかも知れません。
んで、第二展示室へ。
静かだ。やっぱり美術館はこうでないと。入り口正面に大きなふすま絵があったんですが、あえて目線を反らし端から見ていくことにする。
ふうん。と言う形で見てたんですが、ぱっと向き直った瞬間、鳥獣戯画のウサギのようなものが見えました。それは力強く思わず足が止まってしまうほど。
これはとんでもないものを見てしまった。そう思わずにはいられないほどの衝撃です。
なんというか絵のパワーというのでしょうか、あふれ出さんばかりにぼくの足を止めてしまいどうやっても動くことが出来ません。
まぁ、途中またおばちゃん達が入ってきてわさわさしゃべって知り合いなのか学芸員のおばちゃんとしばらくしゃべって出て行きました。それにしてもタイミングの悪いことですね。
その後しばらく鑑賞。でも少し寂しいことに見る角度を変えるとガラスに出入り口の明かりが映り込み四角く反射して見えずらいんです。いろんな角度から見たいのに、これはとてつもなく寂しいです。
ちなみに先に見た掛け軸はライトが上から照らしていたのですが、ちかづいて見ようとすると頭の影が掛け軸に映り込んでしまう情けなさ。
がっかりばっかりです。
さて先の鳥獣戯画のウサギですがよくみるとウサギでないような気がします。ちなみにふすま絵となっており4枚で1セットの大作です。
題を見てみると「松に孔雀図」とのこと。どうやら松をウサギと間違ってたようです。しかしながらその松の重さ、エネルギー。どこをとってもすばらしい。
http://www.city.owase.lg.jp/contents_detail.php?frmId=1953
写真からでも十分伝わってくるものがあるかと思いますが、さすがに本物は度肝を抜かれます。
しかし、日本人には空間を楽しむ余裕があるんですね。
左上がまるまる空いた構図になっていますが、それがまた気持ちいい。
日本人的とでも言うんでしょうか。無いものを表現するというんでしょうか。松の力強さをやんわりと包み込む空間がすばらしいです。
というわけで終わりよければすべてよしとでも言うんでしょうか。曾我蕭白の「松に孔雀図」がみれたことでこの展示会の評価が上がりました。
これがなければがっかりしながら帰っていったところです。ちなみに本当にがっかりした場合、肩が落ちて少し前のめりに歩いています(笑
いやぁ、本当によかったです。幸せになるほどいい絵を見させていただきました。
今月の19日までなのがすこし残念です。(9月くらいからやってたんだけどねぇ)
まぁ、三重県立美術館が耐震工事から復旧すればまた見られるような気がしないでもないですが、ものすこくよかったのでここにこうやって報告です。
いやぁ、たまには絵を見に行くのもいいですね
まぁ、あんなところに来てしまったと言うことで期待はしていなかったんですが、期待を裏切らない寂しさがありました。
まず時間帯が悪く隣から熊野古道などのビデオが大音量で流れてきます。
静かに見るもなにもあったもんじゃない。
美術館はあのピンと張りつめたような軟らかな空気じゃないといけないんです。そこだけ空間が違うくらいでちょうどいいんです。
んでついでにおばちゃん達が話しながら入ってくるのです。
あーだこーだ言いながら見てるんですが、声がでかいです。子供でも静かに見てるんだから、もう少し小声でしゃべってみてほしいものです。
なんかもういっしょくたになって第一展示室を後にします。(このあたりでかなりのがっかり感です)
”つまらん展示だなぁ”
とか想いながら第二展示室へ向かう途中、件の池?に出会います。これ自体がなにを意味するのかはわかりませんが、真四角に縁取られまるで額縁のような形で中には水がたまり、ドロだかコケだかわからないものが沈んでそこを子供が歩いたようで足跡まで付いている丁寧さ(笑
”あぁ、なんかこっちの方が絵画っぽいや”
と思ったのは気のせいではないかも知れません。
んで、第二展示室へ。
静かだ。やっぱり美術館はこうでないと。入り口正面に大きなふすま絵があったんですが、あえて目線を反らし端から見ていくことにする。
ふうん。と言う形で見てたんですが、ぱっと向き直った瞬間、鳥獣戯画のウサギのようなものが見えました。それは力強く思わず足が止まってしまうほど。
これはとんでもないものを見てしまった。そう思わずにはいられないほどの衝撃です。
なんというか絵のパワーというのでしょうか、あふれ出さんばかりにぼくの足を止めてしまいどうやっても動くことが出来ません。
まぁ、途中またおばちゃん達が入ってきてわさわさしゃべって知り合いなのか学芸員のおばちゃんとしばらくしゃべって出て行きました。それにしてもタイミングの悪いことですね。
その後しばらく鑑賞。でも少し寂しいことに見る角度を変えるとガラスに出入り口の明かりが映り込み四角く反射して見えずらいんです。いろんな角度から見たいのに、これはとてつもなく寂しいです。
ちなみに先に見た掛け軸はライトが上から照らしていたのですが、ちかづいて見ようとすると頭の影が掛け軸に映り込んでしまう情けなさ。
がっかりばっかりです。
さて先の鳥獣戯画のウサギですがよくみるとウサギでないような気がします。ちなみにふすま絵となっており4枚で1セットの大作です。
題を見てみると「松に孔雀図」とのこと。どうやら松をウサギと間違ってたようです。しかしながらその松の重さ、エネルギー。どこをとってもすばらしい。
http://www.city.owase.lg.jp/contents_detail.php?frmId=1953
写真からでも十分伝わってくるものがあるかと思いますが、さすがに本物は度肝を抜かれます。
しかし、日本人には空間を楽しむ余裕があるんですね。
左上がまるまる空いた構図になっていますが、それがまた気持ちいい。
日本人的とでも言うんでしょうか。無いものを表現するというんでしょうか。松の力強さをやんわりと包み込む空間がすばらしいです。
というわけで終わりよければすべてよしとでも言うんでしょうか。曾我蕭白の「松に孔雀図」がみれたことでこの展示会の評価が上がりました。
これがなければがっかりしながら帰っていったところです。ちなみに本当にがっかりした場合、肩が落ちて少し前のめりに歩いています(笑
いやぁ、本当によかったです。幸せになるほどいい絵を見させていただきました。
今月の19日までなのがすこし残念です。(9月くらいからやってたんだけどねぇ)
まぁ、三重県立美術館が耐震工事から復旧すればまた見られるような気がしないでもないですが、ものすこくよかったのでここにこうやって報告です。
いやぁ、たまには絵を見に行くのもいいですね