こんにちは
今回は、さる10月20日にUDくまもとの主催で行ったワークショップのお話です。
数か月前から計画をして、黒川温泉青年部のみなさんの協力を得て開催することができました。
テーマは「黒川温泉楽しいところ探しツアー」です。
視覚に障害がある方、聴覚に障害がある方、電動車椅子を使う方、オストメイトを使う方、そして僕たち自走車いす。様々な障害をもつ方々に参加して頂き、それぞれの障害に合わせて黒川温泉を楽しんでもらいました。
黒川温泉青年部の皆さんには、事前に車いすで食事できるポイントなども調べて頂き、ガイドをお願いしました。
朝早く、UDくまもと班出発。今回は大勢で乗り合わせです。電動車椅子の吉川さんと、お手伝いをお願いした西原村観光推進協議会の小椋会長も同乗。にぎやかに出発!
大川さんの子供愛加ちゃんも、今回はこどもの視線での調査として参加。元気な笑顔に一同癒されました。
さて、黒川に着くと、他の参加者も次々と到着。あいさつを交わして今日の段取りを打ち合わせ。
障害別に班分けして出発します。今回は熊本大学のみなさんも参加されました。
僕らは、車いす班。車いすユーザーと黒川青年部の案内人の方、熊本大学の学生でにぎやかに出発。
出発直後に美味しいお煎餅屋さんに寄り道。焼き立てアツアツのお煎餅を購入しました。ここの濡れおかきは絶品です。ゆず醤油マヨネーズが一押しです。
車いす班はさらに進んで、素敵な小物屋さんへ。来風という名前のおしゃれなお店です。入口付近の植物の鉢もかわいいです。お店の中には、手作り感たっぷりの小物や雑貨。車いすでもある程度まで入れます。ここでお茶まで頂きました。
坂道をゆっくり下りながら、沿道のお店を楽しみます。道沿いのお店はほとんど中まで入る事が出来ますので、皆で一緒にお土産を選んだり、食べ物をつまんだり出来ますよ。
多目的トイレでの休憩をはさんで、さらに散策を楽しみます。小さな路地の両側に様々なお店が軒を連ねています。
このころには、皆うちとけてきてお喋りもはずみます。辺りの風景を楽しんだり、試食させてもらったり。笑顔が絶えない道中です。
僕は案の定馬肉のコロッケを購入。今回参加された県庁の方と分けっこ。このコロッケはベースが里芋なので、なんだかクリーミーです。甘みもあって美味!
ボチボチ進んでいるうちに、今回のイベントの目玉の一つ足湯に到着しました。車いすユーザーにとって意外と入りにくいのが足湯なんですよね。乗り移りがしにくい作りが多いんです。
黒川温泉の「やまの湯」さんの足湯は、段差が取り外しが出来るため、車いすから直接乗り移る事が出来ます。電動車いすの吉川さんも今回初挑戦!
一番体が動く僕が奥へ。車いすから座面までの高さがほとんど一緒なので、楽々です。
お手伝いしていただきながら、車いす班は次々と足湯に入ります。
吉川さんは初体験。黒川温泉青年部の皆さんも積極的にお手伝いして下さいました。
全員そろって記念写真!みんないい笑顔です。
ちょうどいい湯加減の足湯です。ゆっくり浸かっていると体までぽかぽかしてきます。男女関係なくお喋りがはずむのもいいですよね。参加者全員大満足でした。
さて、そろそろお昼どき。車いす班は全員そろって近くのカレー屋さんへ。
「わろく屋」さんは、車いすのまま食事が出来るおいしいカレーのお店。奥のスペースのテーブル席にみんな落ち着いて、おいしいカレーを頂きました。
おススメは黒カレー。時間をかけて煮込んだルーがやさしい辛さで口の中で溶けます。
辛すぎないので、愛加ちゃんもパクパク食べます。よく食べてよく遊ぶ!
散策路の最後は、有名な「いこい旅館」さんの入口で一休み。この雰囲気がいいんですよね。囲炉裏や温泉卵などもあり、どなたでも一休みさせてもらえます。
入口付近全体がひとつの休憩所という感じです。やわらかな木漏れ日が、山里の隠れ家的な雰囲気を醸し出します。
のんびり散策を楽しみながら戻ります。黒川温泉青年部の皆さんに案内して頂きながら、集合地点へ。
集合場所の集会所には、他の班もボチボチ集まってきました。ここで、みなさんにアンケートにご協力頂きました。
それぞれの班が、とても充実して楽しかったとのこと。参加した障がいを持つ人と黒川の皆さんとの間にも暖かい交流があったようです。電話番号の交換をしたり、お礼を述べあったりと和気あいあい。
最後に、皆さんへお礼のあいさつ。参加して下さった全ての皆さん、ありがとうございました。
それぞれの障害に応じて班分けをして、独自に観光を楽しんでもらいましたが、大成功に終わりました。温泉に入った方、自然散策路を楽しんだ方、それぞれに発見や喜びがあったようです。当事者だけでなく、お手伝いをして下さったみなさんから、また是非参加したいとの言葉をいただき、僕たちもホッと一息です。
黒川温泉は、もちろん全ての施設がバリアフリーではありませんが、それをカバーするだけのホスピタリティー溢れる皆さんが待っていて下さいます。
宿泊してゆっくり楽しむのもいいですし、日帰りで温泉と食事を楽しんでもいいでしょう。車いすだけでなく、視覚、聴覚に不安がある方でも、ゆったり過ごすことで地域全体の様々な観光資源を十分に楽しむことが出来ました。
みなさんも是非、黒川温泉に足を運んでみてください。
観光案内所のある駐車場に多目的トイレがあります。また、散策途中にも公共の多目的トイレがありますので、安心して楽しんでください。おススメですよ。
みなさん、またお会いしましょう!
他の班の皆さんの様子はこちらにも紹介していただいています。是非のぞいてみてくださいね。
黒川温泉青年部ブログ
http://www.kurokawaseinenbu.com/