京都&神楽坂 美味彩花
京都と神楽坂を行ったり来たり、風景などを綴っています。
 




六角通新町西入るにお店を構える京料理の懐石「瓢樹」さん。
南禅寺の「瓢亭」さんから大正10年に暖簾分けされた創業97年の老舗
建物は明治時代の日本画家、今尾景年晩年の邸宅で重要文化財にも指定されています。

店西側に駐車場があり店の前に立つ番頭さんが丁寧に案内してくれます。

玄関を入ると「五味調和」天下治が掲げられています。
五味とは甘い・塩辛い・酸っぱい・苦い・辛いをあらわす中国の言葉で
季節・器・人の心と調和した時、それは天下をも治める力をもつという意味らしいです。
 

窓から見えるお庭が個室に通されました。松の柄の障子の引手が粋!
 
 
塗りの机に瓢箪の箸置き、瓢樹さんの名前が入ったお箸が美しい。
お昼限定の花遊膳を頂きました。老舗なのにとてもリーズナブルなお値段。

行燈風の入れ物の中に三段のお重が入っています。
一番上の八寸には半熟玉子で有名な瓢亭玉子や季節の素材を使ったお料理等々
焼き物、煮物、天ぷら、その他にお刺身、炊き込みご飯、お吸い物、香物が付きます。
 
 
この日のお刺身はイカとシマアジ、焼き物はふんわりと柔らかい鮭の幽庵焼き
サクッと揚がった天ぷらは海老の他にマグロなど、八寸の栗の揚げ物も

きめ細やかで丁寧なお料理は1つ1つが美味しく満足!
 
今尾景年の作品は特に飾られているわけではありませんが
客室の欄間に一つだけ雁の絵が残されています。

客間はこぢんまりとした個室からお庭に面した広い部屋までどのお部屋も素敵

いくつもの坪庭があり通路も趣があります。
建物もお料理も全てが京都らしく
正しく味・器・盛付け・設え・もてなしの心が揃った”五味調和”でした。
 



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )