京都&神楽坂 美味彩花
京都と神楽坂を行ったり来たり、風景などを綴っています。
 




9月も半ばを過ぎ今年の京の夏の旅も後僅かになってきました(9月31日までの特別公開)
帯製造業を営んでいた西陣の「藤田家住宅」は明治期に建てられた伝統的な町家構造の東棟と
洋間や数寄屋風座敷を備えた昭和期の西棟からなる建物です。

町家構造を残す東棟は明治後期から大正年間頃に建てられたとされていますが
古い部分は江戸時代にまで遡る可能性もあるそうです。
 

暖炉を設けた西棟の洋間、備え付けの家具なども全て特注品で
丸いテーブルには坪庭の眺めを意識された低めの椅子が置かれています。
窓には大正ガラスと呼ばれる凹凸のある手製のガラス
 
洋間と座敷の間は高さ8mを越える天窓付の三層吹き抜の板敷で
外光が取り入れられ明るく、座敷の茶事用に水屋も設けてあります。

6畳間と書院風の8畳間が続き奥には中庭があり茶室と蔵が建てられています。
 

吹き抜けの明るい採光は織物の品質検査のためにも使われていたとか・・・
西陣の住宅らしい造りです。
 
2階は居室に使われていたという落ち着いた座敷で当時としては
ハイカラ(?)であったろうと思われる電化製品や雑貨などが残されています。
 
東棟は外観からも虫籠窓に格子窓といった構えで伝統的な町家造りの美しさがうかがえます。

西棟は少し奥まった建て方で来客用の門が構えられています。



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )