
マニアックなネタに走ってしまいました(^^);
![]() | はたして、どれだけの方がご存じでしょう……。F先生の隠れた名作「バウバウ大臣」という作品です。雑誌「小学三年生」「小学四年生」の1976年5~12月号に連載されました。 長らく単行本化されていませんでしたが、1990年、「藤子不二雄ランド」で全1巻にまとめられ、ようやく陽の目を見ました(左の写真がその表紙です)。しかしそれも今では絶版となっています。 ストーリーや設定は「ウメ星デンカ」の要素を引き継ぎつつも、後に描かれる「チンプイ」に通じる部分もあります。私はとても大好きな作品なので、アニメ化を切望したいところではありますが、あまりにも低すぎる知名度ゆえ、限りなく望み薄でありましょう(^^); このブログで初めて描いた男の子はのび太ではなく、星野大二くんになってしまいました(笑)。 |
不二雄の世界の書籍のイラストギャラリーで
ユニークかつ可愛らしいキャラクターに一目惚れ
したものの今や絶版と読めない現状、ぴっかぴか
コミックスシリーズ創刊時はF先生の作品ラインナップ刊行にかなり期待していたのに現在はドラえも
んしか発売されてなくて、「バウバウ大臣」や「パジャママン」「ドビンソン漂流記」などなど作品ラインナップ刊行が出来る作品は一杯あるのに発売しない事に疑問を感じます。
ぴっかぴかコミックスでは、この「バウバウ大臣」が当初ラインナップに入っていたのかは分かりませんが、結構知られざる藤子作品を復刻する計画はあったらしいのですよ。それで出してみたのが「モッコロくん」だったそうですが、藤子ファンは発売に狂喜乱舞したものの、一般にはサッパリ売れなかったそうで、そういう復刻企画も潰れてしまったのだそうです。
売れなきゃ出せないという出版社の方針は分かるんですが、「売り方」を間違ってる気がするんですよね。やっぱり子どもが知りもしない作品を手に取るとは思えないのですよ。学習誌やコロコロに作品が載っていたり、テレビで放送していて、それを観て好きになった子どもが単行本を手に取る、というのが普通の流れですから、その流れで売れる可能性がある藤子作品となると、結局今では「ドラえもん」しかないというのが実情です。
だから、復刻するなら子ども向けに限定せず、普通に文庫や単行本、究極的には全集のような形で、大人の藤子ファンも買いやすい装丁で出してくれれば良いのになと思います。もちろん子どもでも読めるよう、ルビなどの配慮は欲しいですが、ぴっかぴかコミックスは、あまりにも子ども向けに限定されちゃった装丁ですから、かえって売れにくくしている面もあるように感じるのです。
「バウバウ大臣」など、短期連載に終わってしまったF作品には、それらの作品でやろうとしていた要素が、後に「ドラえもん」「チンプイ」などに結実していることが多いです。だったら「ドラえもん」さえあれば良い、ということになるのかもしれませんが、やはり過渡期的作品としての研究は重要ですし、この「バウバウ大臣」は単独で見ても「ドビンソン漂流記」などと同様、大変楽しい作品ですから、ぜひ近い将来また陽の目を見て欲しいと願ってやみません。
売れずコケ、結局復刻企画も潰れてしまったのですね。去年、「みきおとミキオ」がコロコロ文庫で発
売されたので「バウバウ大臣」や短期連載の作品
文庫や全集どんな形式でもいいので小学館には
F先生の未発売の作品を刊行して頂きたいもので
す。
しかしそれでも不十分であることに変わりはありません。「ドラえもん」以外の作品の扱いが、あまりにもぞんざいなのが哀しいです。小学館がF作品の版権を事実上独占している以上、やはり作品を世に出す義務があるように思います。出す気がないのなら、たとえば復刊交渉にあたっているブッキングなど、他社に権利を開放するなりして欲しいものですね。
個人的には、長らく「チンプイ」「オバQ」が絶版状態で、「T・Pぼん」の単行本未収録分が未だに陽の目を見ないというのは、納得がいきません(T_T)