GWが見えてきたってのに、風がやけに冷たい。企画の方向は定まったが、形に結びつくインスピレーションはまだこない。少し、いや、かなり焦っている。
と、俺の古い友人がいい出すときは、きまって奴がいわれない非難を受けた時や信頼していた人間に裏切られた時なのだった。
「ジョニー・チェコットってフォーミュラ750の世界チャンピオンになったこともあってね、予選じゃめっぽう速かったんだ。バリー・シーンと仲が良くてね、チェコットが予選でこけた後はバリーが後に乗っけて帰ったこともあったんだ」
俺もその姿は今でも目に浮かぶ。高校生の頃、奴がなけなしの小遣いをはたいて買ったライダーズクラブを見せてもらったからね。そのころ、350ccでは日本人初のロードレースチャンプを目指して片山敬済がプライベートチューンで3気筒にしたTZで勝ち星を重ね（チャンピオン獲得）、250ccではヤマハがワークス撤退した後に、カワサキが投入したKRでコーク・バリントンが連勝街道を突っ走っていた時だった。
その次の年、F750は廃止され、500ccではバリーに代わりケニー・ロバーツがチャンピオンになった。チェコットも500に参戦したが度重なるクラッシュに、いつしか表舞台から姿を消した…。
もし、チェコットに今、ロッシがはいているようなタイヤだけでも与えてられていたら・・・
チェコットを語る彼から愚痴を聞いたことはなかった。チェコットの愚痴も読んだことはなかった。俺の好きな奴ほど、寂しそうに笑いながら視界から去っていく。チェコット、バリー、リッキー・グラハム…。
俺もそのあとを追うだけかもしれないが、俺もすることは同じで正直にスロットルを開け続けるだけなのだ。小細工は好きじゃない。他人をペテンにかけるのはご免だ。ジョニー、あんたは最後はどんなバイクに乗ってたんだろうね。南米の高原の風は乾いていたんだろうか…
「ジョニー・チェコットってフォーミュラ750の世界チャンピオンになったこともあってね、予選じゃめっぽう速かったんだ。バリー・シーンと仲が良くてね、チェコットが予選でこけた後はバリーが後に乗っけて帰ったこともあったんだ」
俺もその姿は今でも目に浮かぶ。高校生の頃、奴がなけなしの小遣いをはたいて買ったライダーズクラブを見せてもらったからね。そのころ、350ccでは日本人初のロードレースチャンプを目指して片山敬済がプライベートチューンで3気筒にしたTZで勝ち星を重ね（チャンピオン獲得）、250ccではヤマハがワークス撤退した後に、カワサキが投入したKRでコーク・バリントンが連勝街道を突っ走っていた時だった。
その次の年、F750は廃止され、500ccではバリーに代わりケニー・ロバーツがチャンピオンになった。チェコットも500に参戦したが度重なるクラッシュに、いつしか表舞台から姿を消した…。
もし、チェコットに今、ロッシがはいているようなタイヤだけでも与えてられていたら・・・
チェコットを語る彼から愚痴を聞いたことはなかった。チェコットの愚痴も読んだことはなかった。俺の好きな奴ほど、寂しそうに笑いながら視界から去っていく。チェコット、バリー、リッキー・グラハム…。
俺もそのあとを追うだけかもしれないが、俺もすることは同じで正直にスロットルを開け続けるだけなのだ。小細工は好きじゃない。他人をペテンにかけるのはご免だ。ジョニー、あんたは最後はどんなバイクに乗ってたんだろうね。南米の高原の風は乾いていたんだろうか…
混んだ帰りの電車のなか。五分がりのおっつぁんが時代小説を読んでいる。いきなり読み聞かせをしたい衝動にかられたが、ニューヨークならウケるだろうな…
土曜のほんだ瓦町店、5時に入店。大将はチャリンコに油をさし、すでに一組客がいる。幸せな土曜を実感する一時。一杯目は熱燗二杯目は日本酒のソーダ割り、ポンハイである。メニューにゃないが、大将が「作ったるで」とこの前言ってたのでお願いしたのだ。これがまた旨い。すいすい行き過ぎる危険な美味しさ。空豆もリッチな味わい。すっかり、珍しく顔が赤くなった。
興味のある人は、「ポンハイ」と言ってみましょう。
興味のある人は、「ポンハイ」と言ってみましょう。
金曜の夜だってことで、いつもと違う店にいくことにした。で噂のエビスバーに。ホワイティ梅田の枝道の方にある。会社終わって直行したがすでに満席に近い。危ないところであった。とりあえず褐色のなんとかビールと大人のポテトサラダ、鶏きものスモークを。ポテトサラダがすぐ出てきたのはめちゃポイント高い。味もペッパー効いててGOOD。2杯目は普通のエビス。これはこれで十分旨い。新鮮なのと温度管理がばっちりなおかげだろうが、サーバー自体も進化してるかもしれん。もちろんいっしょに飲む相手がとっておきだ、ってこともおおいに影響してるんだけどな。とにかくいい店です。
俺が手掛けたというかほとんど作って俺そのものみたいな某老舗企業団体の記念試の打ち上げで、取材したお店でクライアントと打ち上げをしたのだ。お店の人がつきっきりで作ってくれて、ネタもいいし、何より秘伝のタレは宣伝に偽りなしの美味しさでした。茨木市の地酒もまったり旨かった。ああ、いい仕事のあとの旨い飯。サイコーですな。それにつけてもなんのケチもつかなかったのはラッキーだったと感謝。納品できるだけで奇跡と思ってたからなあ。
クライアントからデータを引き上げて直帰。待ち合わせたのは天満橋だったが雨がぱらついてきたので、谷四へ。気のきいた食べ物があって安いとこといえば、ノミスキーだからなのだ。とはいえ行くのは10年ぶりくらい？ 早い時間に入った記憶があるくらい。でドアを開けると客もそこそこはいいとして、カウンター内にはおねえちゃんが3人も。マスターだかオーナーだかは奥のキッチンで丁寧にどことなく楽しそうにキャベツを切っている。鶏とナスビのチリソース、ポテトサラダ、長芋を焼いたやつを頼むがどれもうまい。安い。いい店が残っているのは嬉しいことだ。冷たい風が吹くなかで大阪城で花見を強行するサラリーマンを横目で見つつ帰ったとさ。
昨日、大阪は府議会議員選挙だった。でよく知らんが、維新の会がそこそこ強かったようだ。はっきり言って古いタイプの政治家にはもう無理やろうし。
昨日は仕事がもたついた。ほんだによると9時前だってのに俺が3人(組)目なんだと。みんな今日雨が降る前に夜桜を見に行ってたんだろうな。
金曜に夜桜見に行く予定だったが、雨みたいなので、急きょ決行。例によってクライアントからのチェックバックが遅れ、宿題にして京橋へ。とりあえず松井で熱燗、1合でおわらず2合で店から逃げるように出て天満橋へ。コンビニで酒とあて買っていつもの桜の前でカンパイ。ここで夜桜は初めて。一人じゃないのも初めて。で、ひといきついて川沿いを歩き出す。照明を自粛しているのと、みんなが自粛しているので、人が少なく寂しい感じだが、桜の美しさがいつも以上にしっとりと感じられ、実によい。忘れがたい花見になった。