ともやの映画大好きっ!

鑑賞した映画の感想やサウンドトラックなどの紹介、懸賞や日々の戯れ言などをのほほんと綴っていこうと思っています。

クィーン

2007年04月12日 | 映画(か行)
(原題:THE QUEEN)
【2006年・イギリス/フランス/イタリア】試写会で鑑賞(★★★★☆)


離婚後も絶大な人気を誇ったダイアナ元皇太子妃の突然の事故死という事態に直面し、その対応に苦慮する英国王室の内幕に迫る実録政治ドラマ。
主演のヘレン・ミランは、第79回アカデミー賞を始め、39の映画賞で主演女優賞を受賞。
作品自体は、41の映画賞で71部門を受賞。

1997年8月31日早朝。チャールズ皇太子(アレックス・ジェニングス)との離婚後も世界中の注目を集め続けたダイアナ元皇太子妃が、パパラッチとの激しいカーチェイスの末に自動車事故に遭い他界してしまう。悲しみに暮れる英国国民の関心は、かねてから不仲が取り沙汰されたエリザベス女王(ヘレン・ミラン)へと向けられる。しかし、王室を離れ一民間人となったダイアナ元妃に対し、女王はコメントを発表することはせずに沈黙を保っていた。英国王室の伝統を貫こうとする女王の立場は、徐々に悪化して行くばかりである。イギリス首相に就任したばかりのトニー・ブレア(マイケル・シーン)は国民と女王の間に立ち、事態の収拾に乗り出す…。



ダイアナ元皇太子妃が亡くなってから、エリザベス女王が声明が発表するまでの5日間を描いた物語。
この物語が真実であるかフィクションであるかはさておき、非情に面白かったです。



事故直後、英国国民の関心は一斉にエリザベス女王に向けられる。
民間人になったダイアナに対して、英国王室は公式な声明を発表しようとしなかった。
だが、絶大な人気を誇っていたダイアナの死を無視することは、結果的に国民を無視することになってしまう。
そんな伝統や格式を重要視しようとする英国王室。
ダイアナの訃報に王室機でパリに向かおうとするチャールズ皇太子に対して、女王は『王室の浪費と国民から非難される』と王室機の使用を禁止。
ダイアナが死んだにも関わらず、バッキンガム宮殿に半旗が揚がっていないことが、国民の怒りをさらに煽ることになる。
半旗は宮殿に君主がいる印。
君主がバッキンガム宮殿にいない以上、半旗を揚げる必要はないと貫く英国王室。
そんな伝統や格式を重要視しようとする英国王室と、国民感情との温度差はコミカルでさえある。



そんな事態を何とか収めようと奔走するのがブレア首相である。
今世紀最年少の首相として登場したブレアは、【過去300年で最大の憲法の近代化を行う】と明言する
ロイヤルファミリーの古い考え方を非難しながら、柔軟性のある新しい考え方を女王に提唱しながら、国民の感情を宥めつつ英国王室を護ろうとする。





なかなか動こうとしない英国王室。
新聞では世論調査の王室に対する厳しい結果が報じられる。
4人に1人が王政廃止に賛成。
ブレアは予想される最悪の事態を避けるための4つの方法を女王に提言する。
それは、バッキンガム宮殿に半旗を上げ、ロンドンに早急に戻り、ダイアナの棺に別れを告げて、テレビの生放送で声明を発表する…ということだった。
マスコミと国民の前から姿を隠していた女王だったが、ブレアの説得で女王はロンドンに戻り、バッキンガム宮殿で国民たちの哀しみを直に触れることになる。

実際のニュース映像(だよね?)などを交えながら進んでいく物語は、知っている事柄だけに非情に楽しめました。
それにしても、こういう英国王室の内部を映画化しちゃうなんて、やっぱり凄いなぁ。
日本では絶対にできない作品でしょうね。



物語には全然関係ないですが、エリザベス女王の愛犬(コーギー)4匹がカワユス!

監督はスティーヴン・フリアーズ。

2007年4月14日公開
公式HP:クィーン

追伸。
この試写会は【ダイアナ元皇太子妃没後10年追悼コンサート付き試写会】。
テノール歌手である新垣勉がピアノの伴奏に合わせて『アメイジング・グレイス』『千の風になって』『ママン』など4曲を熱唱しました。
いや~、素晴らしい歌声です。
視界を進行したのは元TBSのアナウンサーである川田亜子。
500人ちょっという小さい劇場での試写会ですが、パンツェッタ・ジローラモ、上原さくら、鈴木亜美、デヴィ・スカルノ夫人、安倍首相夫人、丸山和也弁護士、海老名みどり、などが来ていました。
間近でこういう方たちを見られるのは嬉しかったですが、こういう状況だけに携帯を開いているだけですぐに係員が飛んできましたね~。


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