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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

吉田健一「酒肴酒」

2009-09-14 | エッセイ
食べること、飲むことの喜びをゆったりと味わう―。うまい酒、うまい料理。文章そのものに酔い、読むことを味わう。“食”の幸せが溢れる名著。 吉田 健一1912年東京生まれ。幼少のころから、外交官の父・吉田茂(のち首相)の任地に従ってイギリス、フランス、中国などで育つ。その後、ケンブリッジ大学に学ぶ。文芸批評、ヴァレリー、ロレンスなど、英仏にわたる翻訳、また随筆、小説などで多彩に活躍。1977年没 昭 . . . 本文を読む

恩田陸「ブラザー・サン シスタームーン」

2009-09-11 | 小説
ねえ、覚えてる? 空から蛇が落ちてきたあの夏の日のことを――本と映画と音楽……それさえあれば幸せだった奇蹟のような時間。『夜のピクニック』から4年、恩田陸が贈る、青春小説の新たなスタンダードナンバー。 久々だなあ。ミステリーの恩田さん。次から次へと、分厚い小説書かれるから、読むのがたいへんなんだけど。この本は、すぐ読めます。夜ピクに通じる青春懐古。この綾音は、恩田さんの分身かなあとおもってしまっ . . . 本文を読む

内田百「御馳走帖」

2009-09-10 | エッセイ
朝は牛乳に英字ビスケット、昼はもり蕎麦、夜は山海の珍味に舌鼓をうつ、ご存じ食いしん坊内田先生が、幼年時代の思い出から戦中の窮乏生活、また知友と共にした食膳の楽しみに至るまで、食味の数々を愉快に綴った名随筆。 冒頭は、終戦の年7月の食事の記録…。 医者の言うことをあらかた守って、まともな食事が夕食のみ。だから、いつでもお腹が空いて食べ物、酒のことをぐたぐたと、考えている内田先生。酒屋(つぶれた . . . 本文を読む

村上春樹「パン屋再襲撃」

2009-09-08 | 小説
彼女は断言した、「もう一度パン屋を襲うのよ」。学生時代、パン屋を襲撃したあの夜以来、彼にかけられた呪いをとくための、このたくらみの結果は…。微妙にくい違った人と人の心が、ふとしたことで和んでいく様子を、深海のイメージによせて描く六作品。 ・パン屋再襲撃 ・象の消滅 ・ファミリー・アフェア ・双子と沈んだ大陸 ・ローマ帝国の崩壊・1881年のインディアン蜂起・ヒットラーポーランド侵入・そ . . . 本文を読む

内田樹「村上春樹にご用心」

2009-09-07 | 新書・社会
ベストセラー『下流志向』のウチダ教授が村上文学の秘密をついに解きあかす! 村上春樹はなぜ世界中で読まれているのか? 『風の歌を聴け』から『アフターダーク』までを貫くモチーフとはなにか?なぜ文芸批評家から憎まれるのか? うなぎとはなにか? ──だれにも書けなかった画期的な村上春樹論登場!  本文より 「私たちの平凡な日常そのものが宇宙論的なドラマの「現場」なのだということを実感させてく . . . 本文を読む

松本朱希子「かえる食堂でいただきます」

2009-09-06 | 実用書
nina'sでの人気連載「かえる食堂でいただきます」が、とうとう一冊にまとまりました。春夏秋冬以上にこまやかでうつくしい「24節気」で綴る、舌にはもちろんからだに心においしいごはん。小さな季節の変化と、旬の素材がからだに寄り添うやさしいレシピ、オールカラーでたっぷり79種載っています。 実家の畑で取れた旬の食材をつかって、新鮮な素材を使ってあれこれ料理することをが「かえる食堂」のきっかけ。 . . . 本文を読む

アリスン・マギー「ちいさなあなたへ」

2009-09-05 | Weblog
母でいることの幸福、喜び、不安、痛み、そして子どもへの思い―親であることのすべてがつまった絵本。 ――普遍の真実が、あたたかな絵とシンプルな言葉で語りつくされ、だれもが一生の宝物にしたくなるような絵本です。母親や、これから母になろうとしている女性、巣立とうとしている子どもたち……それぞれがそれぞれの読みかたをできて、味わえます。 文~アリスン・マギー、絵~ピーター・レイノルズ、訳~中川 . . . 本文を読む

陳舜臣「美味方丈記」

2009-09-04 | エッセイ
「食」を愛してやまない夫と妻が、普段の生活の中で練り上げた、美味の数々。心のこもった食卓に招かれたような楽しいエッセイ。 陳 舜臣1924~。大阪外国語大学印度語科卒業。61年、『枯草の根』で江戸川乱歩賞を受賞し作家生活に入る。68年、『青玉獅子香炉』で第60回直木賞を受賞。以後、今日まで旺盛な執筆活動を続け、日本推理作家協会賞、毎日出版文化賞、大仏次郎賞、読売文学賞(随筆・紀行賞)、吉川英治文学 . . . 本文を読む

内田樹「街場の教育論」

2009-09-03 | 新書・社会
「アメリカ論」「中国論」に続く「街場シリーズ」に、内田先生の本丸といもいえる「教育論」が遂に登場です。「学び」について誰も言ってくれなかった叡智がこの一冊に詰まっています。「他者とコラボレーションする能力」の涵養こそ喫緊の課題。学校、教師、親、仕事、宗教…あらゆる教育のとらえ方がまるで変わる、驚愕・感動の11講義。 教育の本質~こことは違う場所、時間の流れ、ここにいるのとは違う人達との回路を繋ぐ . . . 本文を読む

西村淳「面白南極料理人」

2009-09-01 | エッセイ
ウイルスさえも生存が許されない地の果て、南極ドーム基地。そこは昭和基地から1000kmかなた、標高3800m、平均気温-57℃、酸素も少なければ太陽も珍しい世界一過酷な場所である。でも、選り抜きの食材と創意工夫の精神、そして何より南極氷より固い仲間同士の絆がたっぷりとあった。第38次越冬隊として8人の仲間と暮した抱腹絶倒の毎日を、詳細に、いい加減に報告する南極日記。 西村 淳1952(昭和27)年 . . . 本文を読む