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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

谷川俊太郎「二十億光年の孤独」

2008-08-25 | 詩、短歌、俳句
1949年冬から51年春ごろまでの作品を集めて1952年に刊行された谷川俊太郎の初めての詩集。著者はマザーグースの訳詩集などでもおなじみである。今回の版では、定評のあるエリオット/川村の英訳を付している。柔らかい言葉遣いが息づいていて、原詩、英文ともに言葉の美しい響きが楽しめる。   著者18歳~20歳のみずみずしい青春時代の作品。 若者らしく哀切に、悲哀に於いて快活に… 風にも . . . 本文を読む

椎名誠「小さなやわらかい午後」

2008-08-06 | 詩、短歌、俳句
過ぎ去っていく日々のやさしい風景を、自分はどのくらい心にとどめていられるのだろうか。 そんなもどかしい思いをつのらせて、何気ない風景のはしばしにレンズを向けてきた。 1冊の本にするために、それらの写真を並べてみると、子供と犬の写真が多いことに気づいた。どこかよその町を歩いているとき、なにかひどく気分のよさそうな子供や、つながれていない犬を見ると、つい嬉しくなってカメラをむけてしまう。カメラを持 . . . 本文を読む

坂村真民「まごころの本」

2008-05-23 | 詩、短歌、俳句
「野の花」 私が愛するのは 野の花 黙って咲き 黙って散ってゆく 野の花   「三人の子に」 美しい木になれ  美しい花になれ   美しい実になれ   「一番いい人」 何も知らない人が 一番いい 知っても忘れてしまった人が 一番いい   ただお茶を飲みながら 鳥の声を聞いたり 行く雲を仰いだり 花の話などをして 帰ってゆく人がいい 一番いい  . . . 本文を読む

坂村真民「二度とない人生だから」

2008-05-07 | 詩、短歌、俳句
人生をどう生きるか、それを解決しようと詩の道を選び、ただ一筋に生きてきた著者。そんな生き方の中で生み出された自身の代表作を編んだ「念ずれば花ひらく」(98年刊)に続く第二詩集。   四訓 川は流れていなくてはならぬ 頭は冷えていなくてはならぬ 目は澄んでいなくてはならぬ 心は燃えていなくてはならぬ   ねがい 見えない 根たちの ねがいがこもって あのよう . . . 本文を読む

坂村真民「タンポポの本」

2008-05-03 | 詩、短歌、俳句
一篇の詩との出会いが人生を変えることがあります。仏教詩人・坂村真民の世界を、絵馬師・殿村進が画と書で描きました。   飾り気のない、心から、生まれた素直な詩に…。 すっと納得し、共感出来る本。 肩の力抜いて、私も、日々、シンプルに、自分の花を咲かせたいと思う。   人生は 一度きりだから 1つの道を 一途に 生きてゆきたい   ただ生き ただ死す ただ . . . 本文を読む

加島祥造「求めない」

2008-04-22 | 詩、短歌、俳句
現代語訳「老子」がベストセラーになっている詩人・アメリカ文学者の加島祥造氏が、長野県伊那谷の自然に住むなかで次から次へと湧き出てきた、すべてが「求めない」で始まる詩約100篇を収録した珠玉の詩集 最近続編「LIFE」が出ましたが。未読でしたので…。 84歳のおじいちゃんからのメッセージ…。   「求めない」って言ったって、どうしても人間は「求める存在」なんだ。 それはよく承知 . . . 本文を読む

寺山修司「われに五月を」

2008-04-12 | 詩、短歌、俳句
寺山修司の第一作品集『われに五月を』の初版本を底本に、平仮名は底本の通りに、旧漢字は新漢字に改めた。内容は、俳句、短歌、詩、散文詩、日記風散文の五ジャンルにわたり、俳句が「燃ゆる頬」「鳥影」「雉子の詩」、短歌が「森番」「真夏の死」「祖国喪失」、詩が、「楔形文字」「三つのソネット」「かずこについて」に分けられている。俳句九一、短歌一一二、詩一八(「序詞」を含む)、散文詩二を収める。   . . . 本文を読む

一編の詩があなたを強く抱きしめる時がある

2008-03-31 | 詩、短歌、俳句
どうぞ、ここにある一編の詩を読んでください。生きることがつらくなったり、自分自身を支えきれなくなった時、ここにある一編の詩を読んでください。一編の詩があなたに話しかけるでしょう。それをそのまま受けとめてほしいのです。 [50編の詩の作者]糸井重里/立原えりか/すずきゆかり/岡崎純/玉城千春/小林育子/田村隆一/大岡信/吉田美和/谷川俊太郎/工藤直子/葉祥明/川崎洋/高階杞一/宮沢和史/ビートたけ . . . 本文を読む

吉野弘「夢焼け」

2008-03-03 | 詩、短歌、俳句
人はいろいろな夢に身を焼きながら生きている。日常のささいな出来事から人生の深い真実と感動をすくいあげる。名手の27詩篇を収録。   吉野弘さんは、学生時代にうたった 高田三郎の合唱組曲「心の四季」の作詞者です。・風が ・みずすまし ・流れ ・山が ・愛そして風  ・雪の日に ・真昼の星どれも、自然の情景と心象が美しく、飾り気のない言葉が、すっと胸に響くものばかりです。愛とか恋と . . . 本文を読む

お手本なしの人生~「1リットルの涙」亜也の詩

2007-12-18 | 詩、短歌、俳句
生きる意味を探し続けた少女の命の詩(うた)日本中が涙した感動ドラマ『1リットルの涙』単行本出版から20年。 母・潮香さんが、遺された亜也のノートから「伝えたい言葉」を選び、新たに編纂しました。生きる意味を探し続けた亜也の人生に向き合う姿勢が胸に迫る、鮮烈な生命の詩集。「過去の生き方を悩んでいた でもいまを一生懸命生きればいいんだと悟る」「こんなに苦しんできたんだから いろんなことを知って いろんな . . . 本文を読む

阿久悠「ただ時の過ぎゆかぬように」

2007-11-24 | 詩、短歌、俳句
世紀末から新世紀にかけ,時代の結び目に何が起きたか? 忘れてはならないこと,記憶しておくべきことは何か? 著者は毎週,世界的大事件からスポーツ・芸能まで,時代の肌触りを記録すべく,ホームページに「ニュース詩」を創り続けた.「ニュース詩」100篇と語り下しによる,異能の作家渾身の現代日本社会論!   7年前の出来事、忘れかけていた、さまざまなニュースにその時々阿久さんが、詩をHP「ア . . . 本文を読む

加藤千恵「ハッピーアイスクリーム」

2007-08-12 | 詩、短歌、俳句
17歳の女子高生の、びっくりするほどまっすぐで鮮烈な言葉たち。特別なことじゃなく、誰もが感じ、考えることを、57577に結晶させる話題の新星歌人・加藤千恵の処女短歌集。 高校生だから、書けた短歌集。季節感も情緒もないけれど、思春期の女の子の感性がはじけています。 ・走ってるつもりだったけど もしかして走らされているのかもしれない ・人生はこれからなどど 気が重くなることばかり 聞かされてい . . . 本文を読む

宮田美乃里「花と悲しみ~魂の軌跡」

2007-08-10 | 詩、短歌、俳句
乳癌の宣告を受けて悩んだ末、抗がん剤等の無理な治療はせず、野に咲く花が自然に芽吹き散ってゆくように、ありのままを受け止めて一瞬一瞬を懸命に生きてゆこうと努力することに決めた著者による歌集。 20歳の頃に遺書代わりに書いた「秋の静寂に」と30歳の時に読んだ「花と悲しみ」の歌集です。個人的に、重たい作品は苦手なので、短歌の世界では自然や季節、情緒を感じられる作品が好きです。「花」はその名前だけでそれ . . . 本文を読む

黛まどか「知っておきたいこの一句」

2007-06-13 | 詩、短歌、俳句
php文庫から、黛まどかさんの解説付きの俳句50首 春夏秋冬季節毎に編集されています。 毎朝、配信される「俳句でエール」を読んでますが、こっちのはもっと読みやすく、初心者にもわかりやすい解説です。 花鳥風月や季節のうつろい、故郷や大切な人を想う心…詠み人の想いに触れながら、辛いときや苦しいとき、心の支えとなる一句が見つかるかも知れません。 . . . 本文を読む

「いつか、僕らの途中で」柴崎友香、田雜芳一

2007-04-19 | 詩、短歌、俳句
書いた手紙がまだ届いていない、空白の、でも幸せな時間に、相手が普通に暮らしている―京都と山梨、遠く離れて暮らすふたりの「往復書簡」ストーリー。 手紙、最近書いたことありますか?携帯電話が登場して以来、メールでいつでも、都合の良いときに連絡つくようになって、忘れ去られた手紙。文面の暖かさと、離れていても信頼しあっている恋人同士のやさしい会話。四季折々の文面、思いやり…。手紙って、メールにはかなわ . . . 本文を読む