銀右衛門文庫の経済動向

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7月23日

2014-07-23 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は、値上がり1460/値下がり270と大幅に値上がり優勢。主力株は、信用規制が強化される中で鉄建が商いを伴って上昇。東京製鉄の好決算で業績期待高まった鉄鋼株では新日鉄住金が3%近い上昇率を記録した。また、円安基調やモルガンの格上げを手掛かりに任天堂にも買いが入った。新興市場銘柄では、新作アプリに期待がかかるコロプラが急騰。ソディックは新金属3Dプリンターの開発が引き続き材料視された。東証1部の売買代金は1兆7970億円と9営業日連続で2兆円を下回った。個別で買いが入ったところでは、ゴールドマンが投資判断を「売り」から「買い」へ2段階引き上げた日清食品、1年前倒しで新中計を策定した清水建設などが人気化。一方、野菜ジュースの需要が低下傾向で業績下方修正したカゴメは6営業日ぶりに反落した。

今日の取引から時価総額の大きい「TOPIX100」の銘柄で株価の刻み幅が変更された。刻み幅を小さくすることで、買い注文と売り注文の価格差を縮めて取引の機会を増やし、売買の活発化を図る狙いで、株価が1000円以下の銘柄では10銭単位の株価が導入。みずほFGは前日比で約4.4倍超の出来高をこなすなど、一部低位の銘柄は活況だったものの、全体相場の商い増加にはつながらず。売買システムに混乱がなかったことだけがポジティブ材料との声も聞かれた。今晩の米国市場では、アップルやマイクロソフトといった主力ハイテク企業の決算が控えており、内容に加えてアップルでは「iPhone6」に関する材料も期待される。アップル関連銘柄からハイテク株全体に物色の矛先が向かう可能性がある。東京市場では日本電産の決算に注目したい。

東京市場は小動きとなりそうだ。日経平均株価の予想レンジは15250円-15450円。米株市場は主力ハイテク企業の好決算で堅調に推移しており、S&P500は過去最高値を更新。ウクライナ問題もわずかながら好転しつつあり、為替市場でドル円が1ドル=101円台半ばで膠着していることを除くと、外部環境にリスク要因は少なくなっている。ただ、先物市場では目立った動きがなく、決算内容を確認をするまでは主力企業に積極的な買いを入れにくい状況が続きそうだ。また、米アップルの決算に対する反応も注目される。1Qは増収増益となったものの市場予想には届かず、時間外取引では下落しているため、アップル関連銘柄にネガティブな影響が及ぶ可能性がある。23日付「日経新聞」では「電子部品大手の受注鈍化」との報道もあり、ハイテクセクターには向かい風の相場となることも想定される。

22日のNY株式相場は反発。米消費者物価指数の伸びに加速が見られなかったことを好感したほか、総じて好調な企業決算が続いたことが好感された。ダウ平均は前営業日比61.81ドル高の17113.54ドルで終了した。 NASDAQは前営業日比31.31ポイント高の4456.02ポイント、S&P500は前営業日比9.90ポイント高の1983.53ポイントで終了した。なお、S&P500は取引時間中に1986.24ポイントを示現し、取引時間中の過去最高値を更新した。 円建てのCME225先物は日中終値と比べ25円高の15355円、ドル建ては55円高の15385円で終えた。