銀右衛門文庫の経済動向

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2月16日

2012-02-16 | 経済動向
東京市場は売り優勢となりそうだ。前日大幅高した反動や円安一服で利益確定売りに押されそうだが、押し目買い意欲は強いとみられ下値は限定的か。売り一巡後に切り返すことも考えられよう。日経平均の予想レンジは9150~9300円。

日経平均の戻り高値更新で、日銀による追加金融緩和をきっかけとした上昇相場はしらばく続く可能性があろう。主力株が商いを伴って大幅高を演じているところをみると、足元の相場上昇に懐疑的だった投資家も買わざるリスクを意識せざるを得なくなるとみられる。日経平均は昨年8月上旬以来の水準に戻したとはいえ、その時期は欧州不安に加え、米国では債務上限問題や国債格下げなど金融市場が混乱。日経平均は1万円の大台を割り込むと、一気に急落していった経緯がある。それだけに、9000円台では比較的戻り待ちの売りは少ないとみられ、1万円に迫る日は意外に早いかもしれない。とはいえ、短期的な過熱感が否めないうえ、欧州では15日に予定されていたギリシャ支援決定が20日へと再び先送りされるなど、不透明感がくすぶり続けていることも事実。外部環境の悪化が利益確定売りを誘発することも十分考えられ、留意したい。

15日のNY株式相場は反落した。ギリシャ支援を延期するとの観測やFOMC議事録で当局者らの金融政策見通しについての意見が分かれたことでQE3期待が後退。また、アップルのリバランス観測も重しとなった。ダウ平均は前日比97.33ドル安の12780.95ドルで終了した。ダウ平均は売りが先行。ギリシャの第二次支援の一部、もしくはすべてを延期するかわりに、ギリシャの3月国債償還のためにつなぎ融資を提案した模様との報道が重しとなった。また、足元で上昇しているアップルについて、NASDAQ100でリバランスによりアップルのウェイトが低下する可能性との観測が浮上。アップルを中心に一部のハイテク企業が売られ、下げ幅を拡大させた。FOMC議事録で「少数のメンバーは追加債券購入が正当化される公算と発言」とする一方「一人のメンバーは現在の緩和策を目先以上に維持することは不適切」と意見が分かれたことを受け、QE3期待が後退し、指数は一時124.65ドル安の12753.63ドルまで下落した。NASDAQは前日比16.00ポイント安の2915.83ポイント、S&P500は同7.27ポイント安の1343.23ポイントで終了した。個別ではリバランス観測によりアップルが2.3%安。一方、プリングルス事業をケロッグへ29億ドルで売却合意したP&Gは小幅上昇した。