東京市場は売り優勢となりそうだ。欧州不安の再燃などを背景に、欧米株式相場が大幅安、為替市場では急速に円高が進行したことを受けて、利益確定売り圧力が強まりそう。ただ、前引け段階でTOPIXが前日比1%安となれば、後場には日銀によるETF買いも期待されるうえ、下値では押し目買いも入るとみられ、朝方の売り一巡後に下げ渋るとみられる。日経平均の予想レンジは9500~9650円。
日経平均は2月上旬以来となる続落を記録し、日銀による追加金融緩和から騰勢を強めた上昇相場は一服したとみるのが妥当だろう。相場の過熱感を示す東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は、依然として「買われ過ぎ」とされる120%を上回る水準にあるだけに、しばらく日柄調整が続く可能性もある。日経平均は3月に入り前月比0.88%の下落だが、2月に10.45%も上昇していることを勘案するとその反動が出ても不思議ではなかろう。週末にメジャーSQを迎えるが、心理的な節目の10000円ではなく9500円が意識されそうだ。主力株では既に日柄調整局面入りしている銘柄が多く、日産などは25日移動平均近辺まで下落しており、この水準で切り返すのかどうか注目されよう。中国政府が2012年の経済成長率目標を7.5%(昨年は8%)に引き下げたことが、世界的な景気減速懸念を招いているようだ。確かに中国の成長率目標引き下げは、アジア通貨危機後に経済が低迷した1999年以来ということで、それなりにインパクトはあるとみられるが、足元の経済動向などを勘案すれば、世界同時株安を招くほどではないだろう。強気一辺倒だった株式相場に、利益確定売りの口実を与えたと解するのが妥当かもしれない。
6日のNY株式相場は大幅続落。欧州圏の景気後退やギリシャPSIをめぐる懸念が重しとなった。ダウ平均は前日比203.66ドル安の12759.15ドルで終了し、今年初となる3ケタ台の下げ幅だった。ダウ平均は売りが先行した。欧州連合統計局が発表した2011年10-12月期のユーロ圏実質GDP/改定値が前期比0.3%減と、速報値と一致し、改めて欧州圏の景気後退が懸念された。また、8日の期限を控え、ギリシャPSIにおいて十分な参加者が集まらない可能性も警戒された。実際、警察やホテル従業員、新聞記者などの20億ユーロ相当のギリシャ国債を保有する複数の年金ファンドが、債務交換を拒否する姿勢と伝わると、一時227.95ドル安の12734.86ドルまで下落した。NASDAQは前日比40.16ポイント安の2910.32ポイント、S&P500は同20.67ポイント安の1343.36ポイントで終了した。個別では、増配など株主還元を拡大する計画を発表したクアルコムは0.9%下落。また、為替の影響がネガティブに働くとし慎重な見通しを発表したメルクは2.6%下落した。
前日の先物主導で下げ幅を拡大し、90円超下落する場面もみられたが、大引けにかけて若干下げ渋った。アジア株安などを受けて、利益確定売り機運が強まった。東証1部の値下がり銘柄数は860(全体の51.4%)に達し、規模別株価指数は小型株のみ上昇。主力の国際優良株や、中国経済の減速懸念から資源関連株などが利益確定売りに押された。その一方で、首都高改修の期待感から橋梁株やゼネコン株が短期資金を集め大幅高となったほか、公募増資の発行価格が決定したマツダは商いを伴って上昇した。
日経平均株価は9637.63円 -60.96と続落。下げに転じた5日線(9708円)が上値抵抗となり軟調な展開となった。上昇が続く転換線(9690円)なども終値ベースで割り込み、5日連続で陰線を形成した。RSI(9日)は前日76.1%→59.9%まで低下。50%水準を意識して反転できれば、株価の押し目買いの先行指標となる公算が高い。 反転の判断ができるほどの高値からの調整幅ではないが、2月28日の大陽線を下回るような長い陰線がここから続くようだと、短期的には日足基準線(9320円)処までの調整が見込まれる。ただ、基準線(9320円)は再び上昇に転じることから、当面は強基調が続きそうだ。変化日候補は、3月5日、8日、15日、21日前後となる。月足均衡表では、3月は遅行線が当時2010年2月の株価水準(高値10449円、始値10212円、終値10126円、安値9867円)や転換線(10016円)と接する水準が上値の節目になりやすい。直近のザラ場高値が9865円処で止まったのは、当時の安値(9867円)が意識されたためである。2月の大陽線のあとの3月は、短い陽線か陰線が上方で続くイメージができよう。また、抵抗帯(雲)下限が切り下がることもあり、このまま基準線(9771円)処から転換線(9171円)に向けて下押す展開も想定しておきたい。
日経平均は2月上旬以来となる続落を記録し、日銀による追加金融緩和から騰勢を強めた上昇相場は一服したとみるのが妥当だろう。相場の過熱感を示す東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)は、依然として「買われ過ぎ」とされる120%を上回る水準にあるだけに、しばらく日柄調整が続く可能性もある。日経平均は3月に入り前月比0.88%の下落だが、2月に10.45%も上昇していることを勘案するとその反動が出ても不思議ではなかろう。週末にメジャーSQを迎えるが、心理的な節目の10000円ではなく9500円が意識されそうだ。主力株では既に日柄調整局面入りしている銘柄が多く、日産などは25日移動平均近辺まで下落しており、この水準で切り返すのかどうか注目されよう。中国政府が2012年の経済成長率目標を7.5%(昨年は8%)に引き下げたことが、世界的な景気減速懸念を招いているようだ。確かに中国の成長率目標引き下げは、アジア通貨危機後に経済が低迷した1999年以来ということで、それなりにインパクトはあるとみられるが、足元の経済動向などを勘案すれば、世界同時株安を招くほどではないだろう。強気一辺倒だった株式相場に、利益確定売りの口実を与えたと解するのが妥当かもしれない。
6日のNY株式相場は大幅続落。欧州圏の景気後退やギリシャPSIをめぐる懸念が重しとなった。ダウ平均は前日比203.66ドル安の12759.15ドルで終了し、今年初となる3ケタ台の下げ幅だった。ダウ平均は売りが先行した。欧州連合統計局が発表した2011年10-12月期のユーロ圏実質GDP/改定値が前期比0.3%減と、速報値と一致し、改めて欧州圏の景気後退が懸念された。また、8日の期限を控え、ギリシャPSIにおいて十分な参加者が集まらない可能性も警戒された。実際、警察やホテル従業員、新聞記者などの20億ユーロ相当のギリシャ国債を保有する複数の年金ファンドが、債務交換を拒否する姿勢と伝わると、一時227.95ドル安の12734.86ドルまで下落した。NASDAQは前日比40.16ポイント安の2910.32ポイント、S&P500は同20.67ポイント安の1343.36ポイントで終了した。個別では、増配など株主還元を拡大する計画を発表したクアルコムは0.9%下落。また、為替の影響がネガティブに働くとし慎重な見通しを発表したメルクは2.6%下落した。
前日の先物主導で下げ幅を拡大し、90円超下落する場面もみられたが、大引けにかけて若干下げ渋った。アジア株安などを受けて、利益確定売り機運が強まった。東証1部の値下がり銘柄数は860(全体の51.4%)に達し、規模別株価指数は小型株のみ上昇。主力の国際優良株や、中国経済の減速懸念から資源関連株などが利益確定売りに押された。その一方で、首都高改修の期待感から橋梁株やゼネコン株が短期資金を集め大幅高となったほか、公募増資の発行価格が決定したマツダは商いを伴って上昇した。
日経平均株価は9637.63円 -60.96と続落。下げに転じた5日線(9708円)が上値抵抗となり軟調な展開となった。上昇が続く転換線(9690円)なども終値ベースで割り込み、5日連続で陰線を形成した。RSI(9日)は前日76.1%→59.9%まで低下。50%水準を意識して反転できれば、株価の押し目買いの先行指標となる公算が高い。 反転の判断ができるほどの高値からの調整幅ではないが、2月28日の大陽線を下回るような長い陰線がここから続くようだと、短期的には日足基準線(9320円)処までの調整が見込まれる。ただ、基準線(9320円)は再び上昇に転じることから、当面は強基調が続きそうだ。変化日候補は、3月5日、8日、15日、21日前後となる。月足均衡表では、3月は遅行線が当時2010年2月の株価水準(高値10449円、始値10212円、終値10126円、安値9867円)や転換線(10016円)と接する水準が上値の節目になりやすい。直近のザラ場高値が9865円処で止まったのは、当時の安値(9867円)が意識されたためである。2月の大陽線のあとの3月は、短い陽線か陰線が上方で続くイメージができよう。また、抵抗帯(雲)下限が切り下がることもあり、このまま基準線(9771円)処から転換線(9171円)に向けて下押す展開も想定しておきたい。