銀右衛門文庫の経済動向

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5月25日

2015-05-25 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は、値上がり1011/値下がり718と値上がりが優勢。やや手がかり難のなか、原油価格上昇を手がかりに国際帝石や石油資源開発など鉱業セクターの選好が強まった。日経平均に歩調を合わせ、野村HDは6連騰で連日で年初来高値を更新した。前場取引時間中に上方修正を発表した三陽商会、自社株買いを発表した新東工業、証券会社の新規カバレッジが入った竹内製作所などが急騰した。日経報道を手がかりに東和薬品や沢井製薬など、後発医薬品銘柄にも強い動きがみられた。一方、筆頭株主の株売却が報じられた西武HDとすかいらーくがそろって大幅安となった。

1-3月期のGDPやFOMC議事録要旨公表、日銀金融政策決定会合など、国内外の注目度の高いイベントをこなしながら、日経平均は6連騰で2万円を回復し、年初来高値を更新した。この動きは非常に強い。日経平均の2万円回復は今年3度目で、過去2回は2万円回復後にほどなく失速したが、今回は2万円をつけた後の動きが良く、前回4月の高値も抵抗とならずあっさり抜いており、目先は乱高下はありながらも上昇基調を強める展開を予想する。

【来週の見通し】 堅調な展開を予想する。日経平均は今週の動きが非常に強かっただけに一定程度の反動も予想されるが、騰落レシオなどをみても過熱感は薄く、高値更新の勢いが続くと考える。今週2万円を大きく上回って終えたことで、ここからは2万円が一定のサポートとして働きそうで、下値では買いが入りやすい展開が想定される。月末週で週末の29日には消費者物価指数や鉱工業生産など経済指標の発表が集中する。1-3月期GDPが市場予想を上回るなど、マクロ経済の回復期待が高まりつつあり、良好な結果が確認できれば全体市場の下支え要因となりやすい。海外市場が波乱要因ではあるが、足元の強さを受け、グローバル市場で相対的に日本株の選好が強まる可能性もある。物色面では今週マザーズ指数が強い動きとなったことや、週前半が海外市場の休場に伴い、市場参加者の減少や市場エネルギーの低下も予想されることから、中小型株の選好が強まる展開を予想する。

【今週を振り返る】 強い動きとなった。日経平均は週初から騰勢を強める展開で、19日には4月28日以来となる2万円の節目を回復した。その後も買いの勢いは衰えず、20日には1-3月期GDPが市場予想を上回ったことが好感され、4月23日につけた年初来高値を更新した。米国ではNYダウ、S&P500が高値を更新し、為替市場ではドル高・円安基調が強まるなど、良好な外部環境も株高をサポートした。物色面では銀行や保険など金融関連が強含み、日経平均の2万円回復で証券株にも強い動きがみられた。不動産や電力にも買いが入り、21日には東京電力が一時10%超の急騰を演じる場面もあった。日経平均は6連騰で連日で高値を更新、週間では約531円の上昇となり、3週連続で陽線を形成した。