降って来るもの

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老いの短観

2018-12-16 06:10:02 | 随想

                                         老いの短観


 僕の膝は今日一日、無事に七十数キロの僕の体重を支え続けてくれるだろうか?とこの頃は朝毎に否応なしの心配の種を一つ抱える。

 そう云えば、若い頃(概ね十代後半から三十代前半までぐらいと言っても間違いはないだろうか)あの”背番号3”の影響でベースボールにのめり込んだのだった。

 その状態は、高校生の十六歳から結婚する直前の三十三歳まで続いたのだ。その間のほぼ十年間はピッチャーという役割を担って過ごした。つまり若くて柔軟な膝関節を酷使していたことになる。

 結婚を契機にする野球からは足を洗ったけれど、生業に就き(僕ときたら、その間の三十年近くを悶々と暮らした・・)、選んだ洗い師という仕事が又、膝が肝腎要の、膝の強靭さが要求される立ちっ放しの仕事で、そんな業態を保持しながら夢中で経過した四十年近く。だから、もしかしたら普通の人よりは膝を使い過ぎる環境で生きてきたのかも知れないとも思う。

 それは今も継続されて、前述の如く”膝の疲弊”を感じている根拠にもなっている。だからどうした・・、という特別な後悔などは一切感じている訳でもないだが、痛みが走る度に、正座できない状態のもどかしさに、朝毎夜毎に膝に塗り込むサリチル酸メチルの面倒くささに辟易としているのも事実なのだ。

 全く持って癪なことこの上ないが、さりとてしたり顔で納得などしたくないけれど、僕は間違いなく限りあるイノチの年輪を積み重ねているのだと、つまりは否と応に関わらず”老い”と云うものを体現しつつあるのだとしみじみと感じさせられるのだ。

 夕べ関係している地域の部会の、今年最後の会議があって参加した。参加者十名で一年の労をねぎらった後に僕には最初で最後の”忘年会”(若い時は根無し草のように漂流していたので、その上、この何十年も独立独歩の一人仕事を熟してきたので、忘年会などという皆でワイワイの機会は訪れる筈もなかったのだ)が開催され、その世間話の中で、去年の秋には元気に会話を交わした高校一年の時の同級生がこの師走の初めに亡くなっていたと知った。少し酔い覚めするほどの情報だったが、僕もそんなことが起こっても已む無しの年齢に突入したのだと改めて骨身に沁みた”お知らせ”ではあった。

 今日は自治会の公民館に設置された図書室兼読書室の”図書当番”に当たっている。誰にも邪魔されず夢中で本が読める(何しろ何回も当番を務めたのだが、訪れる人に遭遇するのは稀な状況なのだ)ので僕は嬉々として十時から十一時までの充実した時間を過ごすのだ。

2018 12/16 まんぼ

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8 コメント

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おはようございます (おかん)
2018-12-16 09:01:32
膝を大切に。冷えるから、冬はつらいですよね。
我が家の「〇十年前の元ピッチャー」も膝痛。
奈良の朝を見ると、息子もこの空を見てるんだな、
とほっとします。ありがとう。
楽しいクリスマスとお正月を。
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水滴 (グランマ)
2018-12-16 09:09:57
まんぽさん

おはようございます
初めてコメント致します
まんぽさんからコメントいただいていましたが
タイトルがわからないままに過ぎてしまいました
ブログには時々お邪魔していましたのに気が付かなくて・・・・・・
水滴の写真に目を奪われましたがそのままにコメントもしなくてごめんなさい

グランマも膝痛と腰痛に悩まされながら
ネットで探したトレーニング方法で頑張っています
もう喜寿も過ぎた今 あちこちガタが来ても不思議ではありませんが
健康でありたいと願っています

これからもよろしくお願いいたします
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膝の痛み (つゆ)
2018-12-16 10:43:02
この痛みは出たり引っ込んだりで、
わりと宥めが効くようですね。
何十年も痛いとは言いながら、
暮らしている人も多いようです。
でも、無理は禁物、
お大事にお手当てなさってください。
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嬉しく (まんぼ)
2018-12-16 12:37:16
おかん様
コメント有難うございます。自分の情けなさを引き合いに出して、何人もの人から元気づけられるとは予想外の嬉しさでしたよ。ブログを書き続けている事への褒賞みたいに感じます。
そうですか、元ピッチャーさんは、僕が長嶋さんに惚れ込んだように、誰かの後姿を追っかけていたのでしょうか?
奈良の朝を見ている息子さんが居るのですね。なら、尚更この地の様子を発信するブログ、止められないですね。これからもよろしく!!です。
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コメントを (まんぼ)
2018-12-16 12:50:44
雨の予報が一転。部屋の中に居れば、早起きの僕に転寝を誘う暖かさです。
コメント有り難うございます、グランマさん。
何時もブログを覗かせてもらってコメントを入れたい衝動に駆られていますが、何しろ大人気のグランマさんなので気が引けてそのまま・・に。でも二十数人ものコメントの一つ一つに返事されているのを見て感心する毎日。
僕って、滴を褒めてもらうと滴と一心同体になって嬉しく感じるんです。きっと、写真では一番の相性の良さですね。好きこそものの・・部類ですけど。
痛みを上手に受け入れてゆくしかないですね。僕はそれをネタに記事を書き、グランマさんはそれを忘れる絵を描く。一つの賢い方法になるでしょうか。これからもよろしく!!です。
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僕も (まんぼ)
2018-12-16 13:01:41
こんにちは、つゆさん。
実は僕もそんな風に楽観的に考えないでもないんです。六十肩の重い荷物を背負ったような不愉快さも、そのうちに嘘のように治ったし、時々ぶり返す腰痛も知らないうちに痛みが消えたり、今回の膝痛も実はちょうど一年前にも経験したものなので、もしかしたら今回のも・・と。多分そんなこんなを繰り返して”本当に”なってゆくんでしょうけど。
痛みと上手く付き合う!!なかなかむつかしい問題ですけど、長く生きてきた知恵を結集させて対処してゆくしかなさそうですね。
今日は2~3日続いた寒さも和らいで、つゆさんのお出かけもできたでしょうか?
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私も… (いしだま)
2018-12-16 13:32:35
私も膝が時々痛いです。
でも歩いているときは全然大丈夫なので。
無理しないように歩いています。

昔、母が膝が痛いと言ってる時も
自分にはこんな事は起こらないだろうと思っていましたが…
老いはちゃんと、誰にでもやって来るのですね。
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そうだよ (まんぼ)
2018-12-16 14:01:13
そうだよ、いしだまさん。
だからね、今日は20000poも歩いたとか、5000poなんて・・って言ってたら駄目だよ。
って、人には言いながらこの処の僕は以前のペースを取り戻しつつあって今朝も6000poも記録したんだ。
ホントに歩いているときはそれほど痛みを感じないのでついつい・・だよね。
そうです、僕の母も毎週膝へ痛み止めの注射に行っていて、送迎しながら、僕には来ない・・なんて思ってたけど、とんでもない勘違い。
誰の上にも時間は平等に流れて
誰もその時間の仕業を回避できないんだ。
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