降って来るもの

写真と散文とぽえむ

魚の鱗のように

2019-07-26 14:50:13 | 詩18

 

         

              魚の鱗のように


さまざま怨恨やかずかずの恩讐は

魚鱗のように

少しずつ剥ぎ取って

捨ててゆくのだ良いのだ


どんなに深い傷も

どんなに鋭い蟠りも

きっと

三途の川の船賃にはならないから

寧ろ、その煩悩の重さは

船の先行きを遮ったり

或いは、進行を妨げたりして

乗船拒否に合うかもしれないから

此の世で抱えた

否応なしの憤怒や哀愁は

生きて在る間に

削除してゆくのが良いのだ

それが

更なる煩悩の断捨離だとしても・・


軽やかに旅立ちたければ

軽やかな装いが要る


それだから

残り時間が有ると感じられる間に

身支度を整えてゆくのが良いのだ

               R10726ⅩⅩⅩⅠ



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