降って来るもの

写真と散文とぽえむ

足裏に

2017-02-15 14:44:11 | 
     足裏に

この頃どうして、ちょくちょく度々躓くの?
訊ねてみたんだ
夕べ仕舞い湯に入って湯船から投げ出していた
足の裏に

フローリングに敷いたたかだか3㎜ほどの厚さや
住み慣れた家の玄関の上がり框の僅か15センチほどの高さや
孫の椅子の少し斜めの脚の角に打ち付けた小指の
 余りにもの痛さに蹲って耐えたり
些細な傾斜の違いにバランスを崩したり
片足立ちの平衡が驚くほど短くしか保てなかったり・・

どうかしているよ!って
詰問してみたんだ
足裏に

それは僕の責任じゃなくて君のせいだと
意地になって
だって素直に答えられない問いだもの

そしたらね
間髪を入れず反論されちゃったよ
それももの凄く睨みつけながら
”己の胸に聞いてみなよ!!”だって

答えたくはないよね
こんな逆切れに・・

けど
生きられる時間のかれこれ四分の三以上の月日を
「古来希なり!」と言われて称賛される年月を
見えないところで支えてきてくれたんだものな
そんな問い掛けの方が非常識だったかも知れないね

今まで君に100%頼って来たけれど
それが当たり前のように振舞ってきたけれど
これからは
五分五分の共同作業という事にしよう
信頼と助け合いで想いを一つに束ねて・・

あとどれ位の重力を支えるかは未定だけれど
最後まで君と一緒に
軽やかに
 ZERO.GRAVITYに溶け込めるように・・


      喪失

折角メモ用紙に残した
四行ほどの短い書き込みのある紙片を
如何やら紛失してしまったらしい

出土した木簡の
浮かんでこない文字のように
ただ無念さが募る
 価値の有無は誰かの胸に預けるとしても
受け止めたものの喪失は
深い失望感を芽生えさせ
それが後悔を長引かせるのだ

02/15 14:44
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