熊本地震で倒壊したブロック塀の下敷きになって死亡した遺族から、所有者に対して6800万円の賠償請求訴訟がかけられている。
https://www.asahi.com/articles/ASL6X3R8TL6XPTIL00P.html
ブロック塀の補強は、スペースさえあれば、さほど困難なものではない。
法的規制としては、高さを地盤面から2.2m以下にすることと、長さ3.4mごとに、控え壁を設置することが定められているだけで、この通りに設置してあれば、震度7の揺れでも倒壊はほとんどないと考えられる。
しかし、大半の家庭では「控え壁」が設置されていないために、強度不足で倒壊するのだ。
http://www.sasakiblock.com/kitei.html
ブロック塀を立て替える資金を惜しむなら、3~4mごとに鉄パイプによる「はすかい」補強をしておけば、実用上の耐震対策と訴訟上の対策が可能である。
規制ガイドラインにあるような、同じブロックによる控え壁である必要はなく、同等の強度のある鉄パイプなどによるトラス型(火打型)の補強であっても、ちゃんと作ってあれば訴訟に耐える構造物として認められるだろう。
これは、DIYに自信のある方なら、自分で作ることができる。
必要な道具は、鉄パイプ打ち込み用のハンマーか大掛矢
12ミリの穴開けが可能な、鉄板・コンクリート穴開け兼用、打撃付きドリル
太さ10~12ミリ 長さは15センチ程度の建築用ボルト(50円程度)
長さが20センチ程度の羽子板ボルト(100円前後)
建築用の角形座金(10円程度)
使用する鉄パイプは、ホームセンターで売っている足場用パイプの1.8m(2mでもよい)と1mを一カ所について1本ずつ、必要な箇所数だけ購入
(幅が10mのブロック塀なら2カ所程度でよい)
すべて、両端に、同じ向きで12ミリ程度の貫通穴をドリルで開けておく。
1mのパイプには打ち込み用キャップをかぶせ、土壌が硬い場合、打ち込み用の先端が円錐形になった金具も装着する。塀から40センチ程度の位置に深さ60センチ程度垂直に、ハンマーを使って地面に打ち込む。これがアンカーパイプとなる。
最悪、40センチ程度埋められていれば十分な強度が確保できるだろう。
(打ち込むとき、土中に水道管やガス管が埋まっている可能性があるので、スコップで深さ40センチ、試し掘りして確認した方がいい)
アンカーパイプの地上部は、ボルト接合後、危険なら切断しておいた方がよい。
アンカーパイプと支持パイプを10~12ミリ程度のボルト・ナットで固定し、支持パイプを塀に斜めに寄せかけると、塀からアンカーまでの距離が0.4mでパイプ長さが1.8mの場合は、高さが1.7m程度になる。
2.2m高さのブロック塀でも、これで十分である。
パイプの頂点から5センチ程度下の部分のブロックに、コンクリート用ドリルビットを使って貫通穴を開ける。長さは、普通10センチである。
羽子板ボルトを内側から外側に貫通させ、外側にナットと角座金を装着する。角座金は10センチ角程度の鉄板を加工してもよい。
内側の羽子板部分のボルト穴に、10センチ程度のボルトを支持パイプの穴に通しナットで固定する。
このとき、羽子板は、はみ出さないよう、グラインダーなどでカットし、面取りをしておく。
これで、ブロック塀と、地面と鉄パイプによって固定された三角形(トラス)が作られ、揺れに対して大きな強度を発揮するようになる。
トラス=三角形というのは、構造強度の基礎であって、三辺が固定されたトラスは、幾何学的に最高の強度を持っている。
理論的には、「控え壁」による強度と同等ということになる。
ブロックの補強を、リフォーム業者などに頼んだりすると、新設するのと変わらないくらいの料金を請求されることがあるので、このような簡易式の補強を自作すれば、予算上、一カ所のトラスについて、2000円程度ですむことになり、コストパフォーマンスも、安全性も耐久性も非常に高い。

※ 足場用鉄パイプは2ミリ程度の厚みがあって、これに12ミリの穴を貫通させるのは、とても難しい。
必ずポンチで目印をつけ、最初に5ミリ程度の穴を開けてから、12ミリビットは最後の仕上げに開ける。
このとき、必ず切削油を使う。天ぷら油でもよい。
※ 羽子板ボルトの先端が塀の外に出ていると危険なので、必要最小限のギリギリまでカットしておくとよい。内側の羽子板部分も危険なので、無用部分をグラインダーで切断し、必ず面取りしておく。
※ アンカーパイプも、出過ぎていると危険なので、十分に地面に埋没させて、必要な分だけ出す。パイプの穴の位置は、先端から5センチ程度で良いと思う。
https://www.asahi.com/articles/ASL6X3R8TL6XPTIL00P.html
ブロック塀の補強は、スペースさえあれば、さほど困難なものではない。
法的規制としては、高さを地盤面から2.2m以下にすることと、長さ3.4mごとに、控え壁を設置することが定められているだけで、この通りに設置してあれば、震度7の揺れでも倒壊はほとんどないと考えられる。
しかし、大半の家庭では「控え壁」が設置されていないために、強度不足で倒壊するのだ。
http://www.sasakiblock.com/kitei.html
ブロック塀を立て替える資金を惜しむなら、3~4mごとに鉄パイプによる「はすかい」補強をしておけば、実用上の耐震対策と訴訟上の対策が可能である。
規制ガイドラインにあるような、同じブロックによる控え壁である必要はなく、同等の強度のある鉄パイプなどによるトラス型(火打型)の補強であっても、ちゃんと作ってあれば訴訟に耐える構造物として認められるだろう。
これは、DIYに自信のある方なら、自分で作ることができる。
必要な道具は、鉄パイプ打ち込み用のハンマーか大掛矢
12ミリの穴開けが可能な、鉄板・コンクリート穴開け兼用、打撃付きドリル
太さ10~12ミリ 長さは15センチ程度の建築用ボルト(50円程度)
長さが20センチ程度の羽子板ボルト(100円前後)
建築用の角形座金(10円程度)
使用する鉄パイプは、ホームセンターで売っている足場用パイプの1.8m(2mでもよい)と1mを一カ所について1本ずつ、必要な箇所数だけ購入
(幅が10mのブロック塀なら2カ所程度でよい)
すべて、両端に、同じ向きで12ミリ程度の貫通穴をドリルで開けておく。
1mのパイプには打ち込み用キャップをかぶせ、土壌が硬い場合、打ち込み用の先端が円錐形になった金具も装着する。塀から40センチ程度の位置に深さ60センチ程度垂直に、ハンマーを使って地面に打ち込む。これがアンカーパイプとなる。
最悪、40センチ程度埋められていれば十分な強度が確保できるだろう。
(打ち込むとき、土中に水道管やガス管が埋まっている可能性があるので、スコップで深さ40センチ、試し掘りして確認した方がいい)
アンカーパイプの地上部は、ボルト接合後、危険なら切断しておいた方がよい。
アンカーパイプと支持パイプを10~12ミリ程度のボルト・ナットで固定し、支持パイプを塀に斜めに寄せかけると、塀からアンカーまでの距離が0.4mでパイプ長さが1.8mの場合は、高さが1.7m程度になる。
2.2m高さのブロック塀でも、これで十分である。
パイプの頂点から5センチ程度下の部分のブロックに、コンクリート用ドリルビットを使って貫通穴を開ける。長さは、普通10センチである。
羽子板ボルトを内側から外側に貫通させ、外側にナットと角座金を装着する。角座金は10センチ角程度の鉄板を加工してもよい。
内側の羽子板部分のボルト穴に、10センチ程度のボルトを支持パイプの穴に通しナットで固定する。
このとき、羽子板は、はみ出さないよう、グラインダーなどでカットし、面取りをしておく。
これで、ブロック塀と、地面と鉄パイプによって固定された三角形(トラス)が作られ、揺れに対して大きな強度を発揮するようになる。
トラス=三角形というのは、構造強度の基礎であって、三辺が固定されたトラスは、幾何学的に最高の強度を持っている。
理論的には、「控え壁」による強度と同等ということになる。
ブロックの補強を、リフォーム業者などに頼んだりすると、新設するのと変わらないくらいの料金を請求されることがあるので、このような簡易式の補強を自作すれば、予算上、一カ所のトラスについて、2000円程度ですむことになり、コストパフォーマンスも、安全性も耐久性も非常に高い。

※ 足場用鉄パイプは2ミリ程度の厚みがあって、これに12ミリの穴を貫通させるのは、とても難しい。
必ずポンチで目印をつけ、最初に5ミリ程度の穴を開けてから、12ミリビットは最後の仕上げに開ける。
このとき、必ず切削油を使う。天ぷら油でもよい。
※ 羽子板ボルトの先端が塀の外に出ていると危険なので、必要最小限のギリギリまでカットしておくとよい。内側の羽子板部分も危険なので、無用部分をグラインダーで切断し、必ず面取りしておく。
※ アンカーパイプも、出過ぎていると危険なので、十分に地面に埋没させて、必要な分だけ出す。パイプの穴の位置は、先端から5センチ程度で良いと思う。