リカバリー志向でいこう !  

精神科医師のブログ。
弱さを絆に地域を紡ぎ、コンヴィヴィアルな社会をつくりましょう。

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救急の日

2006年09月09日 | Weblog
「せんせ、今日は何の日か知ってる?」
「?」
救急の日だよ。」

ということで救急外来の当直です。
でも、平和な夜であって欲しいです。

 救外の当番自体は嫌いではないのだが、通常業務の外に不定期に入ってくるので相当ペースを乱されストレス、不調の原因となっている。疲れがたまったところに追い討ちのように当直が入ると、疲労がひたすら蓄積しどうしようもなくなる。同僚が病欠したこともあって業務量が増えた7月、8月の疲労はやっと最近になってリカバリーしてきた。

 遠方からも重症患者がくるようになり患者がふえたのにもかかわらず、研修医は増えるも正当直体制は以前と同じなのでいろんなところに矛盾がでてきている。オーダリングの導入や承諾書などが増えひとり入院させるに当たって付随してくる業務量自体も増えている。

 当直では眠ることはあまり期待できないうえに翌日は引き継ぎ体制が整っていないので、通常業務のほかに、病院中にばらして入院させた患者さんの回診、指示だしや各専門科や主治医への依頼、引継ぎに病院中を駆けまわらなくてはいけない。
(入院何人になるか予想がつかないことが非常なストレスである。(0人(最低)~13人(最高)、平均3人くらい?)

 そんなことなら通常の業務として組み入れ、曜日を固定して翌日の病棟フリーとセットにするなどしてもらったほうがまだ動きがとれよっぽどありがたいのだが・・・。発表のたびに、当直日を変わってもらう交渉をするのも大変である。(曜日によっては物理的に当直業務に入るのが無理なのだ。人数が多いので当番を決めるのに、あらかじめ予定を聞くなども無理なようです。)

看護が専任化され、だいぶレベルアップし業務もスムーズになったが医師に関してはこれからだER型救急としてしっかりシステムを作っていかないと、医師が減り、患者が増える冬が恐ろしい。

 「とある科の医師はいつも当直医がその科で診るのが合理的と判断したのに診てくれない。(コミュニケーションの問題もあるが)という声。」や、ある若い医者が13人入院させて大変だったという声があがり、一度話し合いがもたれたが、「それは、かわいそうだね。運が悪かったね。問題だね。」
で、結局、結論もでず(ださず)それっきりで終わってしまったように自分には思える。病院トップが本気でないのだろう。自分が医療事故の当事者になるまえに、このような病院からは早めに立ち去る方が良いのか?