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精神科医師のブログ。
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碓氷峠・横川~軽井沢復活か。

2006年09月05日 | Weblog
 長野新幹線の開業により平成9年にJR信越線の横川と軽井沢の間、通称「横軽」とよばれる11.2キロの区間は廃止された。急勾配を上るアプト式鉄道による碓氷峠越え、峠の釜飯などで有名な名物区間だった。しかし廃止により普通列車による運行はぶった切られてしまった。東京と長野は日帰りや通勤ができるほどに時間的に近くなったが旅情は失われた。そして、東京駅からわずか1時間でつくようになった避暑地軽井沢はこぎれいなガラクタを集めた大きなアウトレットモールなどもでき東京都の飛び地となった。

 信越線は現在は横川側の鉄道文化村内の入浴施設までの2.6kmに遊具扱いの観光列車としてのトロッコ列車が、長野側は軽井沢~篠ノ井間で弟3セクターのしなの鉄道として生き残っている。
 
 さてこの「横軽」区間だが、平成12年の3月に施行された改正鉄道事業法で新しく定められた「特定目的鉄道」という名目で、2007年の10月に鉄道文化村が観光用列車として復活させる方向で検討されているという。

 このニュースを聞いて5年前の学生時代に18切符等で長野に来たときに横川で泊まり夜明けとともに碓氷峠を徒歩で越えたときのことを思い出した。霧につつまれた幻想的な風景であった。実際に汽車で碓氷峠を越えたことはないが、ぜひ復活に期待したい。

 「A地点からB地点にできるだけ早く行こうとしていたことが無意味で馬鹿らしいことだったと、みなが気づく時がくるだろう。」と20世紀はじめに予言したのはトルストイだが、そろそろそのことに気づく人が増えはじめている証拠なのだろうか。

 一方、本年4月にあっさりと廃止になった北海道ふるさと銀河線の線路もすでに傷み始めているようだ。味わい深い路線だったのだが、つくづくもったいないことをしたものだと思う。資源枯渇等でいよいよ自動車による輸送が困難になってきたころになって見直されるのだろうか?銀河連邦(臼田町は消滅したが)の一員として非常に悲しい。

 公共交通機関は人権である。代替バスを走らせるからいいではないかという人もいるが、たとえ本数は少なくとも、鋼の強さで結ばれた鉄路とでは安心感が違う。
小諸~小淵沢を結ぶ小海線(八ヶ岳高原列車)も、運転は嫌いなので毎週のように利用させてもらっているが、乗っているのは高校生と高齢者、外国の人、そして休日は観光客ばかりだが。野辺山のJR最高地点、清里などの観光資源に恵まれローカル線としては優良な部類に入るのだろうが、廃止などの声は聞こえない。(もしJRが手放すというのならJAが買い取りJA小海線にすればいい?)

 しかしもっともっと生活列車として活用されるように鉛線の活性化、バリアフリー化を進めていかなくてはならない。そのなかで病院の果たせる役割は何であろうか?