みやしたの気まぐれblog

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私鉄有料特急車両 東日本編

2019-09-01 22:02:59 | 鉄道その他
旅行記の記事がだいぶ現実時間に追いついてきてまして、そろそろ他のことも書きたくなったので閑話休題。

このブログに検索で来られる方は国鉄型の記事を見られていることが多いのですが、私鉄にももっと脚光を浴びさせても良いはずだよなと思ったので、現在走っている私鉄有料特急車両を集めてみました。なお、私鉄の中には第三セクターも含めます。

ここでいう有料特急は「特急料金」を徴収している車両です。ただし、全席指定で「座席指定券」が実質特急料金となっているものも含めます。一応そういった車両もついでに紹介します。
ただし、昨今流行の「観光列車」「食堂車列車」として走っているもの(おれんじ食堂、ろくもん、52席の至福など)は特急としての「快適性」はあっても「速度」を要求していないので今回は紹介しません。

記事書いていたらけっこうな量になったので、東日本と西日本を分けて掲載します。

<基本的に有料特急の車両>




東武100系「スペーシア」。1990年に東武伊勢崎・日光/鬼怒川線系統の特急列車として、1720系置きかえのために登場した特急形車両。2011年頃から全車両リニューアルを実施し、一番上から「サニーコーラルオレンジ」「雅」「粋」の3種の塗装になった。その後、2015年に日光東照宮四百年式年大祭が行われたことを記念して一番下の「日光詣スペーシア」に2本が塗り替えられた。また、一部の車両はJR東日本直通に対応している。「けごん」「きぬ」「スペーシアきぬ」「スペーシア日光」「スカイツリーライナー」で運用される。1991年の鉄道友の会ブルーリボン賞受賞車両。



東武200系。1991年に1720系「DRC」の車体更新車として、1800系「りょうもう」を置き換えて高速化・特急化するために登場した。100系の後に登場しているが、観光用途よりも通勤特急用途で作られたため、100系のような車内販売カウンターは存在せず、また座席間隔も100系より狭い。なお、1編成だけ下回りも新造している250系があるが、遭遇率は10分の1である(200系9編成、250系1編成なので)。伊勢崎線系統で、主に浅草〜赤城で運行されるが、伊勢崎、太田、葛生行きも設定されている。




東武350系。元は東武1800系として急行「りょうもう」で運行されていた車両を1991年に4両編成化と愛称表示器の設置、塗装変更を行い、急行「きりふり」「ゆのさと」「しもつけ」などで運行開始した。その後、特急に格上げされて(料金は急行料金時代のまま)、同様に改造を受けた6両編成の300系が廃車され、現在は350系が「しもつけ」を中心に臨時で「きりふり」「ゆのさと」でも運行されている。座席はリクライニングしない回転式ボックスシート。ロングシート形状にはならない。



東武500系「リバティ」。2017年に東武伊勢崎・日光/鬼怒川・野田線向けに登場した3両編成の特急形車両。日光/鬼怒川線系統で運行されていた6050系快速列車の置き換えと特急格上げを目的として登場したが、初めての野田線発着の定期特急でもある。「リバティ会津」「リバティけごん」「リバティきぬ」「リバティりょうもう」「アーバンパークライナー」で運行される。なお、鬼怒川線・野岩鉄道・会津鉄道は本車両登場後に快速列車/普通列車が削減されたので、下今市〜会津田島のみの利用ならば特急料金不要で空いている席に座れる。下今市をまたいで利用する場合は、特急料金が必要。



東武634型。2012年に東武6050系の4両を改造して登場した観光タイプの特急形車両。6050系は快速用のボックスシート車だったが、スカイツリーへの観光輸送に特化するという目的から、回転式リクライニングシートに換装し、側面の窓を拡大。車内から風景が見やすい作りになっている。臨時特急「スカイツリートレイン」として会津田島、太田、大宮、鬼怒川温泉、東武日光と浅草間を運行していたが、1800系に変わって臨時列車専任となったようで、2018年以降はかなり運用が減っている。





西武10000系「ニューレッドアロー」。1993年に5000系「レッドアロー」の置きかえ用に登場した特急形電車。当初は新宿線の「小江戸」に投入され、その後池袋線の「ちちぶ」「むさし」を置き換えていった。2003〜2008年にリニューアル改造を実施しており、交換した古い座席は秩父鉄道6000系、伊豆急行8000系で利用されている。12編成が作られたが、2003年に増備された10112Fだけが前面の愛称表示器がLEDになっており、この編成は主に「小江戸」で利用されている。10105Fは2011年に往年の5000系「レッドアロー」を再現した「レッドアロークラシック」の外観になって主に池袋線で運行中。001系「Laview」の登場で、今後は廃車が進むと思われる。



西武001系「Laview」。2019年より運行開始した西武鉄道の新型特急。西武鉄道がこれまでに無いデザインの特急をということで建築家の妹島和世氏に基本デザインを依頼。そのデザイン画の登場時から、話題となった。前面の丸い形状と側面の大きな窓、独特の形状となった座席など非常に特徴が多い車両となっている。現在は「ちちぶ」「むさし」で運用されているが、いずれは10000系を全て置き換える予定。



京成新AE形。初代スカイライナーであるAE形の型式番号を再度名乗ることになった、2代目AE形である。デザインをファッションデザイナーの山本寛斎氏が担当し、2010年に成田スカイアクセス線開通に伴う「スカイライナー」のルート変更とスピードアップに対応するため、登場した。一部区間では新幹線を除く日本の鉄道では最速となる160km/hでの運転を行っている。「スカイライナー」以外にも京成本線の「イブニングライナー」「モーニングライナー」にも充当されている。2019年になって増備車が登場しており、今後「スカイライナー」の増発が図られる。2011年の鉄道友の会ブルーリボン賞受賞車両。





小田急30000形「EXE」「EXEα」。EXEはExcellent Expressの略である。1996年に小田急3100形NSEの置きかえ用に登場した通勤タイプのロマンスカーで、3000形〜10000形で採用していた連接構造を20000形同様に取りやめて、6両+4両のボギー車とした。分割併合に対応しているため、「さがみ」「えのしま」での運用はこの車両が主体。他に「スーパーはこね」「はこね」「モーニングウェイ」「ホームウェイ」でも運用される。なお、「はこね」での運用時は小田原で4両を切り離して6両で箱根登山線へ入っていく。前面展望構造を止めたことが響いたのか、3000形SE以降の歴代ロマンスカーでは唯一鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞していない。



小田急50000形「VSE」。VSEはVault Super Expressの略。2005年に登場した小田急ロマンスカーのフラッグシップ車両で、建築家の岡部憲明氏がデザインを担当した。10000形HiSEの置き換え目的で登場しており、2編成だけが存在する。20000形RSE、30000形EXEでは採用しなかった前面展望構造を採用し、また10000形HiSE以来の連接台車も復活した。「スーパーはこね」「はこね」の運用ほぼ専任になっており、一部「モーニングウェイ」「ホームウェイ」で運行される程度で、「さがみ」「えのしま」運用には基本的に入らない。2006年の鉄道友の会ブルーリボン賞受賞車両。




小田急60000形「MSE」。MSEはMulti Super Expressの略。2008年に登場した地下鉄千代田線・JR東海乗り入れ対応のロマンスカー。「はこね」「さがみ」「えのしま」「メトロはこね」「メトロさがみ」「メトロモーニングウェイ」「メトロホームウェイ」「ふじさん(旧あさぎり)」など、小田急ロマンスカーのほぼ全愛称の列車で運行される。6両編成と4両編成で構成されているため、写真下段のように分割運用(写真はあさぎり)も見られる。用途の関係から、連接構造では無く、前面展望無しのボギー車となった。2009年の鉄道友の会ブルーリボン賞受賞車両。



小田急70000形「GSE」。GSEはGraceful Super Expressの略。2018年に老朽化した7000形LSEの置きかえ用に登場した車両で、ロマンスカーとしては20000形RSE以来の7両固定編成のボギー車となった。50000形VSE以来の前面展望構造を採用し、かつてのロマンスカーのシンボルカラーであったオレンジ一色の車体となっている。VSEと同じく「スーパーはこね」「はこね」の運用ほぼ専任になっており、一部「モーニングウェイ」「ホームウェイ」で運行される程度で、「さがみ」「えのしま」運用には基本的に入らない。2019年の鉄道友の会ブルーリボン賞受賞車両。



富士急行8000系。2013年に運行終了した小田急20000形RSEを譲渡され、7両編成から3両編成に短縮。2000形(元JR東日本165系「パノラマエクスプレスアルプス」)の第1編成に替わって2014年から運行開始した。2000形の特徴的な姿であった「フジサン特急」を引き継いでおり、車内外にキャラクター化されたフジサンが多数描かれている。内装はほぼ小田急時代に近いが、1号車のみ座席指定制で元2階建て車の1階にあった3列座席を移設しているほか、バリアフリー対応で一部の座席が床面に合わせられている(元々ハイデッカー構造である)。予備編成が無いので、検査中は一般形車両が代走する。小田急時代の1992年に鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞している。



富士急行8500系。2015年に運用終了したJR東海371系を譲渡され、7両編成から3両編成に短縮。さらに水戸岡鋭治氏がデザインした観光特急車両として大幅にリニューアルされた。2016年から「富士山ビュー特急」として運行を開始しており、1号車は座席指定として車内では予約制でスイーツの提供を行っている。この車両の運行開始により、8000形と共に、かつては富士山の南側にある御殿場線を走っていた特急が両方とも富士山の北側の富士急行で走ることになった。予備編成が無いので、検査中は一般形車両が代走する。



長野電鉄1000系「ゆけむり」。2005年に小田急10000形HiSEを譲渡され、11両編成から4両編成に短縮改造。2編成が導入され、自社発注の2000形を置き換えて、A特急、B特急で運行開始した。座席は小田急時代のままでリクライニングしない転換クロスシート。前面展望席も含めて全席自由席なので、始点の長野、湯田中では展望席は早い者勝ちとして乗車扉に列ができる。塗装は小田急時代をベースにしているが、赤色は長野電鉄のワインレッドに変わっており、小田急時代は明るい赤と暗い赤の2色を使っていたが、赤色は1色になっている。また、トイレは廃止されている。小田急時代の1988年に鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞している。




長野電鉄2100系「スノーモンキー」。2010年にJR東日本253系を譲受したもので、編成が導入され、自社発注の2000形を置き換えて、A特急、B特急で運行開始した。3両編成2本がA特急、B特急で使用されている。車内設備はおおむね種車のままとなっており、2号車、3号車は集団見合い式ボックスシート、1号車は回転式リクライニングシートと、グリーン個室は「Spa猿〜ん」という個室になっている。特急料金は100円で自由席だが、個室は追加で1室1000円となる。E1編成は「成田エクスプレス」時代の塗装のままだが、E2編成はその後前面は「成田エクスプレス」塗装を維持しつつ、側面は白色ベースの塗装に変更されている。また、トイレは廃止されている。JR時代の1992年に鉄道友の会ローレル賞を受賞している。


<普通列車兼用の通勤ライナー用の車両>


京急2100形。1998年に登場した快特用車両で、「京急ウィング号」「モーニング・ウィング号」としてライナー列車でも使用される。車内は関東では珍しい転換クロスシートになっており、2扉車なのでホームで快特利用時に中間扉のところで並んでしまい、あわてて扉の位置に移動する乗客がよく見られる。転換クロスシートは自動転換機能を備えているため、終点駅では乗客の降車後に一斉に転換を行う姿が見られる。2005年以降、1編成はBLUE SKY TRAINとして運行しており、対象車両は当初2157編成だったが、その後2133編成に替わっている。「京急ウィング号」「モーニング・ウィング号」の着席整理券は300円。




東武50090系。2008年に東武東上線に登場した通勤ライナー「TJライナー」用の車両。関東では初めてボックスシート/ロングシートの転換タイプの座席を採用し、TJライナー以外の運用は主にロングシートで使用するが、TJライナーの送り込みを兼ねた列車では、クロスシート(進行方向向き)で使用する。本格的な特急車両では無いというためか、着席整理券が360円と安い。また、着席整理券が必要なのは池袋〜ふじみ野間だけなので、以降は普通に乗車できる。



西武40000系。2017年に登場した「S-TRAIN」と、「拝島ライナー」で使用される。平日の「S-TRAIN」は豊洲〜所沢を走っており、通勤ライナー色の強い列車であるが、土日の「S-TRAIN」はみなとみらい線の元町・中華街と西武秩父線の西武秩父を結んでおり、観光特急の性格も持ち合わせている。座席はボックスシート/ロングシートの転換タイプだが、長距離運用があるため、この手のライナー用車両では唯一となるトイレが設置されている。間合いでは各駅停車などにも利用されており、今後は同型のロングシート車の完全通勤型となる車両も登場予定。なお、日本で唯一4つの会社(西武・東京メトロ・東急・横浜高速)を跨がって走る特急である。



京王新5000系。2017年に登場した通勤ライナー「京王ライナー」用の車両。5000系は京王では2代目。ボックスシート/ロングシートの転換タイプの座席を採用し、着席サービスを提供する車両として登場した。登場後は、高尾山向けの臨時列車などでも用いられているものの、もっぱら「京王ライナー」の専用車としての運用が多く、東武50090系に比べるとあまりロングシートで使っていないように見られる。着席整理券は400円だが、事前購入せずに乗り込むと700円徴収される。下り列車は府中駅・京王永山駅以遠の各駅から乗車する場合は座席指定券が不要だが、上り列車は全区間で必要。


<番外編>

伊豆急行2100形。1985年に100形の機器を流用して最初の編成が登場したリゾート向け普通列車車両。現在残っているのはR-3編成以降で、機器類も新造の車両である。写真のR-4編成は1990年に登場しており、現在「黒船電車」の姿になっているが、元々「リゾート21EX」としてJR東海道本線乗り入れを前提に製造された車両であり、かつては頻繁に「リゾート踊り子」として運行されていた。その後「リゾート踊り子」はR-5編成(αリゾート21。現在はロイヤルエクスプレス)が担うようになり、E259系の余剰編成を利用した「マリンエクスプレス踊り子」の登場後は、ほとんど東海道本線乗り入れ運用が無くなって、もっぱら熱海〜伊豆急下田の普通列車で利用されている。座席は海に向いたボックスシートと、山側は1列ボックスシート。他にグリーン車用のロイヤルボックスもあるが、近年は使われていない。
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