世界を対象として客観的に捉えていくうちに僕たちはいろいろなものを発見した。でも同時に何かを失っていった。手足を動かしている一匹の小さな虫に宿る命を見よ。死体でも機能でもなく。それは何かつつましいもの。
対極にあるものは何でもコントロールしようという傲慢さ。能力をつければ救われると思ったのだ、文明人は。そして能力のないものを蔑んでいったのだ。
たぶん僕たち文明人はもっと自分の素顔を見るべきなのだ。自分の不幸な顔つきを見るべきなのだ。
文明は虚しい。文明は何か偽物っぽい。鳥になって飛びたいものだ。飛行機に乗るということではなく。イルカになって泳ぎたいものだ。船に乗るということではなく。
空想のままでも幸せだった。そこには見果てぬというものがあった。
潤君は体がでかくてものんびりしています。